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arside
「はい、大ちゃん?」
「裕翔....」
裕翔に電話をかけたら2コールぐらいですぐに出た
ちょっと緊張する...
「今いのちゃんそこにいる?」
頼むからいないって言ってくれ...
願うように返事を待つ
「あぁ...いのちゃん?
いるよ」
胸がギュっと苦しくなる
やっぱり裕翔と一緒にいるのか...
「なんてね...いないよ。
どこにいるかも知らない」
「へっ?」
裕翔の言葉に気が抜ける
なんだそれ!
でも良かった〜!!
「分かった!ありがと」
電話を切ろうとすると
「大ちゃん待って!」
裕翔の言葉に切ろうとしたスマホをもう一度耳に戻す
「本当はさ、話す気なかったんだけど....」
「うん...」
裕翔の言葉に緊張が走る
「大ちゃん勘違いしてるよ」
「えっ⁇」
「この前のこと
いのちゃんが変な男に押し倒されてて
俺が助けたんだけど
その後もいのちゃん震えてて...
それで抱きしめた」
「........」
「キスも俺からした」
「えっ...」
「いのちゃんが好きだったから...
そこにちょうど大ちゃんが来たんだ
その後告白もしたけどキッパリ振られたよ」
「そうだったんだ...」
裕翔の言葉が嬉しすぎて信じられない
全部俺の勘違いだったのか...
「俺...このまま大ちゃんが勘違いしたままで
2人が別れたらいいって思ってた」
「なっ...」
「でもさ...いのちゃん見てたら可哀想になってきちゃって...
この前3人で遊んだ時もご飯屋さんで大ちゃんが電話しに行った時、いのちゃん大ちゃんのこと嬉しそうに話してた。
本当に好きなんだなって凄く伝わってきて正直嫉妬した
それだけ好きな人に冷たくされて、変な男に襲われて、泣いて傷ついて...
もうこれ以上辛い思いしてほしくないなって...こんな俺でも思ったよ」
「裕翔...」
「でももし大ちゃんがちゃんといのちゃん守れないなら全力で奪いにいくから...
そのつもりで」
「ぜってー守るから‼一生かけて守り抜く!」
「なんかもうそれプロポーズじゃん笑
本人に言ってあげなよ」
「うん!...あっ裕翔....」
「んっ?」
「いのちゃん助けてくれてありがとう」
「どういたしまして」
裕翔...やっぱりいい奴じゃん
俺のことも助けてくれたもんね
俺といのちゃんのピンチを救ってくれた
本当のヒーローだな
裕翔との電話を切ると同時にスマホが震えだす
俺が今一番会いたい愛しい人の名前が表示された
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作者名:みー | 作成日時:2017年4月8日 2時