鈍感な君を好きになった話2(inar)

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arside







陽が沈んで


薄暗くなった部室内






さっきのことを思い出すと



涙で前が見えなくなる




　








ずっと違和感があった


　




普通なのに普通じゃなくて


ううん



今までが普通じゃなかったのかもしれない




　




でも....



いつも当たり前みたいに触れてくれた



それがなくなって




ずっと寂しかったんだ





　







さっきの反応を見てはっきり分かった







　


　







　









いのちゃんは...俺が気持ち悪いんだ...













　









「うっ...グスッ...ぅ....」







　



咄嗟に助けてくれたんだろうけど




あの離れ方...
　






普通に話してくれるのも



かなり無理してたのかもしれない







男が男を好きなんて....




気持ち悪いよね





そんな奴もう触りたくもないんだ









　








　







　









“ やっぱ、大ちゃんのサイズ感いいわ
この感じがしっくりくる”






　





そう言って笑いながら抱きしめてくれた日のことを思い出す






　






　






　







「告白なんか....ぅっ..



しなきゃよかった...」








　

　





あの日から僕らの全てが狂い出した


　








たとえ付き合ったりできなくても






いのちゃんに彼女ができたとしても









　
君の側で一緒に笑っていられたら






それだけで良かったのに...







　









　




　
　









「誰かいるの？」





　



ビクッ！




　




　







誰かが部屋に入ってきて







息を潜めて丸くなってたら






　








「だい...ちゃん？」






聴き慣れた声





見上げた先には









　
「薮くん....」














「どうした？電気もつけないで笑

なんか忘れ物？.......ん？」



　










かがんで目線を合わせてくれる

優しい声とふにゃっとした笑顔















「グスッ...



いのちゃんに....」




　







「うん。伊野尾がどうした？」










　









「うっ....くっ..




うわぁぁぁん！」









　









　








気付いたら薮くんに抱きついて



大声で泣いてた

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