☆*。meet ~ Hikaru Yaotome (ページ40)

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振り返るとそこには…………

｢高木先輩………？｣

高｢え、どしたのっ？今ランニング中？え、泣いてるの？なんかあった？｣

私は高木先輩に声をかけられて余計涙が止まらなくなる。

高｢どしたっ！？｣

泣いて下を向く私の顔を覗くようにして、優しく聞いてくる高木先輩。

A｢もう…おわったんです…｣

私はさっきの出来事を話した。もちろん中学時代からのお姉ちゃんのこともだ。

高木｢それはきついわ。でもさ？なんでおわったの？
まだわかんないじゃんか。｣

A｢そんなのわかりますよ！今までもそうだったんですよ！？！｣

高木｢光くんはさ。そんな人なの？一緒にいて気づくだろ。信じてやれよ。｣

光くんを信用したい気持ちはあっても、実際見たから今はそんなことができない。

高木｢…………っじゃん。｣

A｢えっ？？？？？？｣

高木｢俺が諦めた意味ねぇじゃん…。ずっとそばでAのこと見てきた。｣

高木先輩は今までにないような真剣な顔で、でもどこか切なそうで。

高木｢光くんのこと好きなのも知ってる。けどさ、お前が泣いてたら俺守ってやりたくなるんだよ。この手でどうにかしてやりたい…って。｣

高木｢でもそれは俺がすることじゃなくて。｣

先輩は今にも泣き出しそうだった。

高木｢ね………俺じゃダメなの？俺にAを守らせてよ。｣

そう言って抱きしめられた。今の私には断る力もなくて、この腕に頼りたいなんて思いそうだった。