早朝の充電 ページ20
｢あ、Aちゃーん！はい、これ。渡し忘れてたんだよねぇ〜。｣
朝になり、時計の短針が7に差し掛かったころ、一声は桐島の元を訪れていた。
｢わざわざありがとうございます。…新年大会の腕章ですか。｣
｢そうよーん。前言った通り、競技に参加は出来ないけど、応援してくれて構わないよ〜。｣
頭を下げて、目の前で腕章を付けてみる。
白地のものに｢実行委員｣と赤文字で書いてあった。
｢じゃあ、今日はヨロシクねん♪必要な時は業務用通信機で伝えるから、電源入れておいてねー。｣
じゃあ俺ちゃん忙しいから本部に戻るね！と桐島に叫びながら、一声は去っていった。看守室に残った桐島は呆れたように一声を見届けた。
｢…嵐のような人だな。っ！双六主任？｣
音もなく立ち上がった双六に驚いて目を見張る。
双六はしっかりとしているがどこか覚束無い(そう感じるのは双六と同等の力を持つ桐島だからである。)足取りで桐島の背後に立つ。
｢す、双六主任？…っ？！｣
桐島が戸惑って直立不動になっていた所を双六は少し身を屈めて、桐島に抱き着いた。
｢…徹夜明けはキツイ。充電だ。｣
｢は、はぃ…。｣
すると双六は目元をぐりぐりと桐島の首や方に擦り、押し付ける。
その甘えるような動作に桐島は顔を赤くし、目をぎゅっと閉じてやり過ごそうとする。心臓が大きく跳ねていて、双六主任にバレてるかな、なんて思う。
恐る恐る双六の双六の頭を撫でてみる。
｢偉いですね。双六主任がいるからこそこの十三舎は成り立ってます。いつもありがとうございます。｣
双六がピシリ、と動きを止める。
そしてまたため息をついて、桐島の肩に顎を乗せた。
｢名前で呼べ。今は休憩時間。｣
｢ふは。真面目ですね。いいですよ。
…はじめ、さん。｣
とろけるような笑顔で双六の名前を呼ぶ。
心無しか、双六の目元がうっすらとだが、赤みがさしてきたように見える。
桐島は驚いて言う。
｢恥ずかしいですか？｣
｢いや、…これからは、仕事以外では、そう呼べ。｣
｢分かりました。｣
桐島はふふっと、鈴蘭のように可憐で優しい笑顔で双六を見つめた。そんな視線を受けて、バツが悪いのか双六はぎゅっとつぐんだ口をへの文字にしてしまった。
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よいよいの宵さん(プロフ) - 更新頑張って欲しいのですが最後のお話で終わりとあるんですがもう更新なさらないのですか？ (2023年1月24日 2時) (
レス) @page28 id: ab89395776 (このIDを非表示/違反報告)
名無しの旅人G - 物凄く好き、続き希望 (2022年5月5日 19時) (レス) @page28 id: f9e800024f (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - んーと、これってもう更新されないんでしょうか？ (2020年4月2日 18時) (レス) id: 4bf735c37e (このIDを非表示/違反報告)
コヤマドゥ。(プロフ) - みさきさん、零印さん、いつも応援して頂きありがとうございます！夏休みも後半に入りましたので、もっと更新は遅くなると思います。出来るだけ頑張ります。いつもありがとうございます！ (2019年8月12日 21時) (レス) id: fc2aad84a9 (このIDを非表示/違反報告)
みさき(プロフ) - 勉強合宿お疲れ様です！これからも楽しく読ませていただきます♪ (2019年8月12日 16時) (レス) id: 52964e3ed7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コヤマドゥ。 | 作成日時：2019年7月21日 18時
