朝 ページ15
｢加減くらいしてくださいませんか…。｣
｢した方だ。｣
あれで手加減した方とか怖い…。と掠れ声を震わせながら言う。
桐島と双六はベッドの上で、双六が桐島を抱き抱えるように、抱きしめていた。現時刻は午前五時。昨日昼から夜まで抱かれていた。流石、双六。絶倫だ。
｢じゃあそろそろ準備するぞ。今日も仕事だからな。｣
｢承知しました。それでは…。｣
桐島はベッドから起き上がった双六を見て息を飲んだ。昨晩は快楽に耐えることに必死で気付かなかったが、上半身裸の双六はとてつもない色気を感じさせられた。
桐島は目を背けて、双六に言う。
｢毛布を被っていますので、気になさらないで、お着替えください。｣
｢ははっ。昨日、裸なんて見合っただろうが。今更気になんのかよ。｣
笑いながら言う双六に少々むくれて桐島は、毛布の中から反論する。
｢私は気が飛んでしまうくらいだったんですから、覚えてられないですよ！｣
その言葉に双六は真顔になったあと、ニヤァと薄笑いを浮かべて愉快そうに笑う。
｢へぇ。そのぐらい"良かった"んだな？｣
｢なっ…！？も、もう着替えてください！｣
もう自分は何を言っても墓穴を掘るだけなんだなと桐島は諦めた。
｢そういえば、私、シャワー浴びた記憶無いんですが…。｣
南波刑務所行きの船の甲板の上で桐島は双六に言い募る。
｢ああ、後処理は全部俺がした。お前もな。｣
｢あ、ありがとうございます。｣
恥ずかしさはあるがそれよりも、双六の手を煩わせてしまったことに悪い気がして頭を下げる。
｢今のは恥ずかしがったりするところじゃねぇのか？｣
｢…そ、そうだったんですかね？｣
とても曖昧な会話をして、数秒後、顔を見合わせて笑ってしまった。
｢おはようございます。本日付で十三舎担当の通常看守になりました。桐島Aです。どうぞ、よろしくお願い致します。｣
十三舎看守室。五代と七夕を前に桐島は自己紹介をする。
七夕は酷く驚いた。
かの有名な地下牢担当看守の桐島が通常の看守になったのだ。この南波刑務所最強と謳われる双六一に師事してもらい、四桜と互角かそれ以上ではないかと思われる人間が、自分と同じ立場である。
｢よ、よろしくお願いします！桐島さん！｣
｢ああ、よろしくな。七夕。｣
そして更に驚いたのは、腰まで伸びた艶やかな黒髪にきりりと開いた双眼は夕闇色に燃えていて、大和撫子、といった風貌にも関わらず、男顔負けの口調だ。
桐島はにこりと笑って握手した。
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よいよいの宵さん(プロフ) - 更新頑張って欲しいのですが最後のお話で終わりとあるんですがもう更新なさらないのですか？ (2023年1月24日 2時) (
レス) @page28 id: ab89395776 (このIDを非表示/違反報告)
名無しの旅人G - 物凄く好き、続き希望 (2022年5月5日 19時) (レス) @page28 id: f9e800024f (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - んーと、これってもう更新されないんでしょうか？ (2020年4月2日 18時) (レス) id: 4bf735c37e (このIDを非表示/違反報告)
コヤマドゥ。(プロフ) - みさきさん、零印さん、いつも応援して頂きありがとうございます！夏休みも後半に入りましたので、もっと更新は遅くなると思います。出来るだけ頑張ります。いつもありがとうございます！ (2019年8月12日 21時) (レス) id: fc2aad84a9 (このIDを非表示/違反報告)
みさき(プロフ) - 勉強合宿お疲れ様です！これからも楽しく読ませていただきます♪ (2019年8月12日 16時) (レス) id: 52964e3ed7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コヤマドゥ。 | 作成日時：2019年7月21日 18時
