検索窓
今日:5 hit、昨日:19 hit、合計:75,850 hit

Fortyfour 何かが違う ページ45

「じゃ、帰るから。ほら、行くよ」

『え、あ、ちょっと待っ…』


旅団の人たちと話してれば、さっさと身支度を済ませて、私を放って歩き出すイルミ。

挨拶をして帰ろうとすれば、マチに声をかけられた。


「アンタ…本当にそれで良いの?」

『……イルミが、好きだからっ』


それだけ言って、私はイルミの後を追いかけた。


「―…ねぇ、手ぶらなの?」

『え? うん、そうだけど』

「なら、これ一つ持って。重たい」

『はいはい……って、重ッ!?』


たくさんの荷物を持ったイルミに、小さな鞄を渡される。
…それは、何だか金属みたいな重量だった。

というか、これ本気で持たすのかよ。
男としてどうだよ。…あ、人間出来てなかったわこいつ。


『待って……本当にめちゃくちゃ重いんだけど』

「はぁ? 一番軽いの渡したんだけど。
非力をアピールしたって何も可愛くないから」

『っ〜…!』


このヤロウ…! くっそ腹たつ!!

ヒソカだったら、私に重いもの持たせな、…。

……ヒソカを思い出して、それ以上は何も言わない。


「…荷物置いてくるから、ここで待ってて」

『…わかった!』


ヒソカなら、きっと一緒に来て、って言うだろうなぁ。

……だめだめ、イルミに合わせるんだから、ちゃんと。


『はァ……遅いなぁ…』

「誰と待ち合わせしてんの?」

『!』


イルミを待って数10分。
思わず独り言が漏れれば、誰かに肩を叩かれた。

知らない声に驚けば、4〜5人の男の人。


『誰ですか』

「俺らといいことしようよ
こんな所いちゃ暑いでしょ?」

『いいです、暑いの好きなので』

「そんな事言わないでさぁ〜
ちょっとだけだって〜」

『ちょっと…! 離して…っ』


気持ち悪い男の人達に手を掴まれる。
それだけで鳥肌が立った。

やだ。やめて。触らないで。助けて。

ヒソカ――


「――女の子に手出してんじゃないよ」

「ぐあぁっ!!」「おい、何だコイツ…!」
「ずらかるぞ!!」


突如聞こえた、人を殴る音。そして擦切れる音。
足音がばたばたと、遠ざかる音。

…助かったの?


「大丈夫?」

『……っ!』


――助けてくれたのは、弾けるような赤髪。
見上げれば、端正な顔立ちの、



ヒソカの、浮気相手の女の人。

Fortyfive 大きな誤解→←Fortythree 本当のきもちに嘘をつき



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (115 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
190人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

おそらまめ@個人経営(プロフ) - れおなさん» うわあああ素敵なコメントを頂いて僕も嬉しい限りです…!また機会があればヒソカの新作作りたいと思ってるのでその時も是非お願いしますね! (2017年12月14日 6時) (レス) id: 0b0bec3b96 (このIDを非表示/違反報告)
れおな - 素晴らしいヒソカをありがとうございますほんとにもうわたしの好み理想どストライクなヒソカでしたおかげで明日も生きていけます本当にこんな素敵な作品を生み出してくださってありがとうございますうぅう(落ち着け) (2017年12月12日 19時) (レス) id: 3fff1d4b8d (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ@大学生(プロフ) - みさん» もう最後はめちゃくちゃ詰め込みましたけれども…! 最後までお読みいただきありがとうございました!! (2016年11月6日 23時) (レス) id: b11d7f77c2 (このIDを非表示/違反報告)
- なんだかんだ幸せな感じで終わってて面白かった! (2016年10月17日 10時) (レス) id: 05c76846ea (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ@大学生(プロフ) - hshshshsさん» わぁ…! 何て嬉しい褒め言葉でしょうか…。ありがとうございます、更新頑張ります! (2016年8月24日 7時) (レス) id: b11d7f77c2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:おそらまめ | 作成日時:2016年2月1日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。