Thrityeight ふわふわ 甘い ページ39
「さて…どこから行く？」
『んーとね…あ、ヨーヨー！』
あまりヒソカの顔を見ない様にと、
繋いでいた手を引っ張る。
後ろで楽しそうにクスクス笑う声が聞こえた。
『クソ野郎…全然取れねえじゃねえか』
「相変わらずパンチ効いた口きくね
Aが下手くそなだけだよ」
『んな事言ってヒソカは…、っえ』
ヨーヨーで全く取れなくて地団駄踏む。
隣を見れば、桶いっぱいに入ったヨーヨー。
そして足元には同じ様に一杯の桶がふたつ。
……まさか、こいつ。
「こんなゲーム
ボクのバンジーガムでちょちょいのちょ」
『お兄さんんん
それ反則ぅぅ』
「バンジーガムは禁止、なんて書かれてないよ
それに念能力者じゃないとこれは見えな、」
『とりあえずそれ全部返しなさい』
「……はいはい」
私が一括すると、参ったみたいに笑って戻し始めた。
いや、バンジーガムは反則でしょ。
「…さ、次は？」
『ヒソカの行きたいのでいいよ』
「そ？ じゃあ…わたがし」
『えっ？』
「あれ、…わたがし嫌いだった？」
『いや大好きだけど…』
驚いた。
まさかヒソカから甘ったるい名前が飛び出すなんて。
…もしかして、私の事気遣って…？
「ん〜甘い」
『おいおいまじか』
「ほら、Aも食べなよ」
まさか、ヒソカがわたがし好きだったなんて。
衝撃だったけど、隣で美味しそうにわたがしを千切るヒソカを見て顔を綻ばせた。
「……どうしたの？」
『何かヒソカらしくないなぁ、って』
「ボクらしいって何だい…まったく
失礼だなぁ、ボクはお菓子が好きなんだよ」
『わたがしってお菓子なのね』
「綿菓子って書くだろう」
『文面だけじゃ読者にしか伝わらない』
そんな事を言いつつ、またヒソカがわたがし―…及び、“綿菓子”に手をかける。
そしてそれを、私の口元に持ってきて、“あーん”と勧められた。
『んっ』
「美味しい？」
『っ…』
人混みの中、隣で笑うヒソカ。
いつものピエロ顔じゃ無く、私だけに見せるその笑顔。
私の顔を覗きこんでそう笑ったヒソカを見て
思わず喉を詰まらせた。
『…甘すぎて、喉に詰まっちゃったよ』
「そう？」
―…ふわふわ、あまい。
…ただ、彼の優しいこの笑顔は
わたがしよりも甘い。
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おそらまめ@個人経営(プロフ) - れおなさん» うわあああ素敵なコメントを頂いて僕も嬉しい限りです…！また機会があればヒソカの新作作りたいと思ってるのでその時も是非お願いしますね！ (2017年12月14日 6時) (
レス) id: 0b0bec3b96 (このIDを非表示/違反報告)
れおな - 素晴らしいヒソカをありがとうございますほんとにもうわたしの好み理想どストライクなヒソカでしたおかげで明日も生きていけます本当にこんな素敵な作品を生み出してくださってありがとうございますうぅう(落ち着け) (2017年12月12日 19時) (レス) id: 3fff1d4b8d (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ＠大学生(プロフ) - みさん» もう最後はめちゃくちゃ詰め込みましたけれども…！ 最後までお読みいただきありがとうございました！！ (2016年11月6日 23時) (レス) id: b11d7f77c2 (このIDを非表示/違反報告)
み - なんだかんだ幸せな感じで終わってて面白かった！ (2016年10月17日 10時) (レス) id: 05c76846ea (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ＠大学生(プロフ) - hshshshsさん» わぁ…！ 何て嬉しい褒め言葉でしょうか…。ありがとうございます、更新頑張ります！ (2016年8月24日 7時) (レス) id: b11d7f77c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おそらまめ
| 作成日時：2016年2月1日 0時
