恋を知るちぐはぐ 【ヒソカ】

Thirtytwo ラブ進行度？ ページ33

『やっほー！ マチ！』

「あら、Aじゃないか、久しぶりだね！」



私が手を振ると、快く迎え入れてくれるまな板……ごほん、マチ。


クロロが今日は機嫌が良いみたいで
旅団に行きたいって言ったら連れてきてくれた。


今日はヒソカはお仕事。
相変わらず何の依頼かは教えてくれないけど。



「そういや、あんたヒソカと付き合ったんだって？」

『ちょっと前にね』

「ふうん…」

『なに？』



何だか意味ありげに目を細めて、コップの水に口をつけるマチ。
私も手渡された飲み物を飲みながら首を傾げる。



「あんたら、それでどこまでいったの？」

『ぶっっ』



マチにとんでもない事を聞かれて思わず飲んでいたのをぶちまけた。

その様子に、マチがはあ？とため息をついて。



「まさか、何もやってないわけじゃないでしょうね？」

『いや、手は繋いだよ！ ……ハグ、もしたし』

「何、ハグ止まりなの！？
……あり得ない、あのヒソカが……」



ハグ止まりって、恋愛初心者の私からすれば十分な進歩だと思うんだけど……。
どうやらマチの思うヒソカはそんなものじゃないらしい。

でも、そういわれてみれば……あんなに変態なヒソカが、キスもしてこないなんて。



「欲求不満で、他の女いるんじゃないの？」

『……えっ』

「もしかして、今日の仕事っていうのも…」

『バカ言わないでよ、マチ！』

「もう、冗談に決まってんじゃない」



……マチにそんな事を言われる。

それだけで私は、どうしようもなく不安になって。


―……ヒソカが、依頼を教えてくれないのは……。



「早くも、カップル危機だね」

『マチのせいでしょ！』

「いいじゃない、あんなやつと別れて私の所にきなよ」

『え』

「幸せにしてあげるよ」

『マチ…』(キュン)

「あいつキモいね」

『うるせえフェイタン！！！』

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