罪と罰が15つ ページ20
「やあ、初めまして。緑谷曉志。俺は死柄木弔、ヴィランだ。」
と、腕を広げて愉快そうに自己紹介する死柄木さん。
ヴィラン、という言葉を聞いて逃げなきゃいけないはずなのに、何故か逃げようとしない。
むしろ居たがってる？
それが分かっているかの様に死柄木さんは続ける。
「悲しいよなぁ、愛する家族に見放され、挙げ句には誰にも見て貰えず、独りぼっちなんて。お前はこーんなにも素敵で魅力的なのにさ。」
と、何時かの僕が口にした言葉を囁く。
その声が熱を帯びたねっとりした砂糖よりもドロドロに甘い声で、背筋がゾクリと震えた。
そして指と指の隙間から覗く、燃える様に赤い朱い瞳と目が合う。
その瞳は溺愛するモノを見詰める瞳だった。
そして薄い水色のふわふわの癖毛を揺らしてゆっくりと口を近付ける。
「おいで曉志。大丈夫、俺たちはお前の家族や周りの奴等とは違う。
お前が愛されたいと言うのなら、言葉で、体で愛を刻み混んでやる。
欲しい言葉があるのなら幾らでも呉れてやる。
改めてもう一度言う。
俺たちとおいで曉志。
俺たちとこんな腐った世界ぶっ壊そうぜ。」
と、一旦僕から離れ、腕を広げる。
僕はブランコからゆっくりと立ち、ふらつくような足取りでゆらりと彼の前に立つ。
そして広げられた腕の中に飛び込む。
彼はゆっくりと僕を腕の中に閉じ込めた。
そして何故か四本指で僕を撫ぜる。
「ようこそ、コッチ側( ヴィラン)に。
歓迎するよ、緑谷曉志。」
そう囁く彼の声は早急よりも熱が籠ったねっとりした声だった。
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のの(プロフ) - とても面白かったです。続きが気になります。 (2021年3月1日 13時) (
レス) id: bbc8c4dd61 (このIDを非表示/違反報告)
1412 - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2020年2月13日 2時) (レス) id: 3da10796f2 (このIDを非表示/違反報告)
アソパソマソ(プロフ) - おおかえりなさい！でいいのか分かんないんですけど、笑 待ってました！！！更新再開嬉しいです、頑張ってください(*´▽｀*) (2019年9月8日 15時) (レス) id: d3c81cb62a (このIDを非表示/違反報告)
霧狐ｰﾑｺﾝｰ(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます！ちょっと発狂しようかと思いました笑、また今度の更新を楽しみに待っています。頑張ってください、！ (2019年9月6日 0時) (レス) id: 1036fcd1e5 (このIDを非表示/違反報告)
チイナ(プロフ) - あっすきなやぁつです。なんとなんと私ヒロアカ全然知らんですがな。でもこんなに惹き付けられました！それだけすごいと言うことです！応援します。更新待ってますね！ (2019年7月3日 15時) (レス) id: f759a37db1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき汰 x他2人 | 作成日時：2018年6月9日 22時
