兄の溺愛っぷりが異常な件__3

仲良くなった男子 ページ18

「ショーに使うものはこれで全部かな。荷物を持ってくれてありがとう。A。重かっただろう？大丈夫かい？」


『これくらい大丈夫だよ』


私は今、兄との買い出しのため、ショッピングモールに来ている。

私は荷物を持つために兄に付き合っていると言っても過言ではない。


「フフッ…Aは優しいね。ありがとう。少し休憩しようか」


『うん。あ……！』


見覚えのある人物が目の前を通り、反射的に私はその人物に声をかけた。


委員会で最近話すようになった、A組の男子だ。


「あ…A！Aもきてたのか」

『うん。お兄ちゃんと来てるんだ』


二人で話していると、話を割るように兄が私に話しかける


「誰だい？その人は」

後ろから低い声が聞こえ、ビクッと肩が跳ねた


『委員会で最近話すようになった、山本さん』


山本さんはペコリとお兄ちゃんに小さく頭を下げた


「こんにちは。Aがお世話になってるね。」

「い、いえ……むしろ俺の方が世話されてるというか…」


兄は笑顔で山本くんに接しているが、明らかに不機嫌オーラを放っている


「……それじゃあ、僕らはそろそろ行こうか。またね、山本くん。」


「あ、はい！！じゃあな、A」

別れ際、山本くんに頭をぽんと撫でられ、苦笑いをして手を振った

「……」

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