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あっという間に大広間からは食事が消えた。
最後のデザートを、皆が美味しそうにほうばっている。
私も食べよう。
そう思いながら、アイスクリームに手を出した。
チョコレートアイスはとっても大好きだ。目の前にあるのに、食べずにはいられない！！
そんなことを考えながら、アイスをあっという間に食べ終わってしまった。
デザートもみんなのお腹のなかに消えたところで、グリフィンドールの生徒やハッフルパフの生徒やレイブンクローの生徒やスリザリンの生徒が監督生のあとについていくのが見えた。
エマは立ち上がり、その軍団のなかに入っていった。
｢うわぁぁ！！階段が動いてるよ！！｣
｢シェーマス！絵がうごいてる……！！！｣
そんな声が聞こえた。
その光景には、実際エマも目を丸くしていた。
｢グリフィンドールの諸君、こっちだ。遅れないように。はやく。｣
そう言いながら監督生が手招きをしている。
それに皆が遅れないようについていった。
────────────
｢魔法？？そんなものが存在するの？姉様。｣
｢そうよ。興味がないのなら別だけど。｣
｢ホグワーツだよ。エマ｣
｢そうさ！ホグワーツには沢山の面白いものがあるって、この前姉さんが言ってたぜ。｣
｢また話してるの？？｣
｢なにやってるの〜？？｣
｢エマには、ホグワーツに行く才能があるからって話でしょ？前も話してたよね。｣
5年前までは、私も一人じゃなかった。
沢山の兄弟に囲まれていて、私はその末っ子だった。
末っ子だったのにも関わらず、沢山の魔法が、生まれつきできたのだった。
皆私の魔法をほめてくれた。
でも。それでも………
黒い影が家の回りに渦を巻いている。
誰かが入ってきた。
｢ここで待ってなさい。｣
そう言って、私よりも何個も何個も年が離れた姉様は、地下室から出ていった。
次々に双子の兄達も。
８つ上の姉たちも。
皆皆、行ってしまった。
一人地下室に座り込んでいる私には、上で何が起こっているのかわからなかった。
次の日。上に行ってみると…。
血まみれの兄達が最初に目についた。
｢………。｣
言葉もでなかった。
涙もでなかった。
私を置いていった兄や姉が……憎かった。
私を置いていった兄や姉に……会いたかった。
その二つの思いが混じり、その日から私は誰とも関わらないように、一人でいた。
その姿を村の子供たちは笑った。
その日最愛の者を失い、最悪な毎日が始まった。
────────────
気づいたときはもうグリフィンドールの談話室で一人ソファーに座っていた。
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