いっぱいキスしよう（2010 years）side TETSUYA 4 ページ31
夕方になって家へ戻って来た。
「はー疲れたぁ」
とか言いながら、Aが俺のベッドに勢いよくダイブしてゴロゴロし始める。
「なぁ、なんでお前自分ち帰んねーんだよ」
「へ？なんで、いつものことじゃん。なにどうしたのてつや？今日やたら突っかかってくるね」
「あのなぁ、言っとくけど俺だっていちを男なんだぞ。お前それ分かってるんか？」
割と真剣に言ったのに、それを聞いたAは一瞬きょとんとしたあとでいきなり吹き出した。
なんでそこで吹くんだよ、マジ腹立つな！
「ぷーっ、なにそれいまさら。いやーウケるわぁ、てつやなにいっちょまえなこと言ってんの？ 」
「なんだとー⁈」
ムキになりかける俺をすぐに軽く無視して、ベッドで横になりながらAは携帯を弄り出す。
こりゃまったく聞く耳持たない感じだな。
俺は仕方なく諦めてその場に無造作に腰を下ろすと、同じく携帯でゲームのアプリを開いた。
それから俺達は黙ったまま各々携帯の画面を見つめていた。
まぁ確かに、こんなことはいつもの日常ではあるのだが…
あんな夢見ちまったあとだとなんか妙に意識するというか。
いやいや、それこそなんでいまさらAのこと意識せねばならんのだ？
「よっし、クリア！」
結構な時間ゲームに夢中になってしまっていた。
携帯の画面からふいにベッドに視線をやると、なんとAがいつの間にか眠っていた。
その無防備な姿に俺は暫くフリーズする。
こんな光景もまぁ当たり前といえば当たり前なんだが今日はマズイ、ひっじょーにマズイ！
いっぱいキスしよう（2010 years）side TETSUYA 5→←いっぱいキスしよう（2010 years）side TETSUYA 3
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 428人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かえで(プロフ) - 七海さん» ありがとうございます。ついざわくん絡みの話を書きたくなってしまいますw更新頑張ります！ (2018年4月25日 15時) (
レス) id: f1c141d7d3 (このIDを非表示/違反報告)
七海(プロフ) - ざわくんを想うヒロインの気持ちがいつも繊細でとても感情移入して読んでます。これからも更新楽しみにしてます。 (2018年4月24日 17時) (レス) id: ff325b6cef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かえで
| 作成日時：2018年2月21日 12時
