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第拾話 ページ11

小夜side


ピタッ


冷たい感触がほほをふれた





誰?



「…きて、」






「起きて、」



私がゆっくりと目を開けると

真っ黒な長い髪の女の人が私を抱えていた


蝶の髪飾りをしている




きれい、




そう思っているとその人が言った



「もうすぐお館様がいらっしゃる」









その瞬間


10人以上いた男女が


いっせいに一列に並んで


ひざまずいていた



あの女の人もそうしていた



私もとりあえず真似をしてそうしていると





すだれがゆっくりと開いて


中から若い男の人が出てきた


あれがお館様?


20もいっていないような


若い人だった




私がじっと見ていると


目があった



その人は優しく笑って言った



耀「私は産屋敷耀哉16歳だ

ここの当主だよ、


君の名前を聞かせてくれないか?」


『…小夜です

年は10歳です』


私がそういうと周りの人達が少し意外そうに


私を見た



よくあることだ


私は普通の子よりも顔が老けて見えるのか


わからないけど



よく本当の年より5歳以上年上に見られる



あの人たちも私のこと年上に見てたのかな


そんなことを考えていると


お館様は静かに優しい声で言った


耀「小夜、大変だったね」


ポロッ



その瞬間なぜか涙が出てきて


止まらなくなった



お館様の声は心の奥底まで染み渡るように


優しくて綺麗だった





耀「君は鬼じゃない、

私たちの味方だよ」



お館様がそう言うと


さっき私を刺した男が言った



「待ってください、お館様!

では、どうしてこいつの目は

鬼の目をしているのですか?!」



耀「分からない、

ただ、小夜は自我を持っているし、


人を襲っていない


それは事実だろう、


だから、








小夜、もしよければ私たちに


協力してくれないか?」




協力?



耀「私たちは鬼殺隊。


鬼を滅する為に刃を振るう










小夜、鬼殺隊に入らないか?」



!!!

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作者名:千夜 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php  
作成日時:2019年4月14日 11時

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