αとΩ【探偵チームkz事件ノート】.2

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何事もない、という風に七鬼は言った。





七鬼は霊と通じている と分かっていても、それらと見張られるのはちょっとだけ気味が悪かった。



「若武が変なコトしたら叩いてやるから、安心しろ！」


七鬼は意気揚々とそう言った。







上杉と小塚は気圧されて、



「お、おぉ...」

「頑張れ…！」




としか言えなかった。








＊＊＊





「アーヤ...！」



ドアを開くと同時に、俺はアーヤに声をかけた。





「んぅ...？…あ、黒木くん？」




ベッドで寝ていたのだろう。


髪が乱れ、服にしわが寄っていた。







「体調の方はどう？」

「んー、だいぶ楽になった。あんまり体は動かしたくないけど、喋れることなら出来るよ」

「そっか、よかったね」




うん！とアーヤは顔をほころばせた。






「アーヤ、君でもわかってると思うけど、特に若武と美門には気をつけてね。
部屋の外までフェロモンが漏れてたから、近づくなって言ったけど、若武が何するかわかんないからさ…」

「うん、要注意人物だね。あと、若武も危険だけど、翼も表面上おりこうさんで内面は変なコト考えたりしてるから、翼の方にも気配らせてて。
って、え、漏れてたの!?嘘…これじゃ一週間後には家全体に満たされるかも…」

「美門もあざといな…わかった、七鬼に言っとく。
そうなる可能性は低いから大丈夫だよ」






ならいいんだけどね…と少し不安そうな顔をしながらアーヤは笑った。









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