三話 ページ4
…
「もしも〜し」
「……」
「お〜い」
とある日の放課後
中庭の端の方で蹲ってるラギーくんを見つけたから近寄ってみたら、何故か急に抱きしめられた
何言っても無反応だし、いつもは耳触ったらすぐお金とるのにそれもなし。もうかれこれ三十分も経つのにまだ一言も言葉を交わしてない
……何か、あったのかな？
言葉にするのも躊躇っちゃうような、そんなつらいことや苦しいことが──
「よしよぉし、ラギーくんはいい子だね」
「…」
「何かあったの？こんなに弱ってるラギーくんははじめて見たよ…」
「…」
「うんうん。生きるのって、大変だよね」
「！」
「僕は不死身だから、吸血鬼だから、誰かの身代わりになって死ねる
だから──
死にそうになったらいつでも僕を盾にして。君を苦しめる原因の心臓に、僕の剣を突き刺してあげるから」
そういうと、抱きしめる力を更に強めたラギーくん
僕はそれに応えるようにお腹にまわったラギーくんの手を両手でぎゅっと包み込んだ
大丈夫。君はひとりじゃないから
そんな気持ちを込めて──
「レオ…ナさんが、いつもいつも」
「うん」
「オレのことこき使って、何度言っても、部屋は綺麗にしてくれねえし…」
「うん」
「オレ、なんでこんなこと、してんだろ─って」
「…」
「なんか、よく分かんなくて」
どうやら今回の原因はレオナさんのぐうたらな生活のせいらしい
それに急に嫌気がさし、ラギーくんが怒鳴ってしまい、喧嘩にまで発達してしまった──
まあ、お金の為だって思ってても疲れちゃうときは疲れちゃうもんだよね。生きてるんだもの。仕方ないよ
「慰めて貰おうと思ったのに、なんか急に死ぬとか言われるし」
「え」
「なんでなんスか、なんで、身代わりなんて」
「あはは〜」
レオナさんへの愚痴が止まらんな〜とか思ってたら急に僕に標的が変わってしまった
この世界の人には少し重すぎた、かな…？
「オレ、Aくんが死ぬなんて嫌っスよ…」
「大丈夫大丈夫〜」
「もー！またそうやって軽く流して！！！」
「え〜？」
「そもそもアンタ食わなすぎなんスよ！！ほら！食堂行くっよ！レオナさんの奢りで！！！」
「ふふっ、ゴチになりまぁす♪」
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初 。(プロフ) - 初コメ失礼します…！とても良いお話で見る度に凄い…好き…ってなりながら読んでました(泣)次の更新心待ちにしています…！！！ (2022年9月12日 4時) (
レス) @page25 id: 8fa79c3961 (このIDを非表示/違反報告)
翁(プロフ) - さやかさん» 有難うございます！期待に応えられるよう、精一杯頑張ります！ (2022年8月16日 19時) (レス) id: 4a169714af (このIDを非表示/違反報告)
さやか - お話投稿お疲れ様です！あんスタ×ツイステはあまりみかけないのでこういう小説があって嬉しいです！頑張ってください！ (2022年8月16日 18時) (レス) @page19 id: 9aa8dafe93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翁 | 作成日時：2022年8月9日 20時
