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『それで、どうなん？』
先程から目の焦点が合っていない彼の顔を覗き込んで返答を促す。ずっと彼に追われていたから、私から追うのは新鮮で尚且つちょっとだけ楽しい。
口をはくはくと開けたり閉じたりしては、｢……マジか｣と口に手を当てて嬉しそうに何かを考え込む様子のゾム。良くないこと考えてそうな顔してるな、別にまだお前のこと好きと決まった訳ちゃうで。
彼はようやくゆっくり私に目を合わせた。目の中にハートが現れそうなくらい恍惚とした瞳は、これから返ってくる答えを待たずとも何を言おうとしてるかが十分に分かるほど熱烈であった。
｢＿＿すきやで。ずっと。｣
彼の｢すき｣、このたった一言で心のどこかが淡く色付いたように錯覚する。なるほど、私もこれは相当重症かもしれない。
私は多分、ゾムのことが好きだ。ゾムだから好きだし、ゾム以外に同じことを言われてもときめかないだろうと肌で感じる。今まで散々突っぱねておいて、とんだ笑い草である。
私は彼に『そか。』とだけ返事をし、いつものようにすらすらと二の句が継げないことに困惑した。恋って面倒やな、どうしても臆病になってしまう。
｢なあ、A。｣
『ん。』
ゾムは私から視線を逸らさずに、逃がさないとでも言うかのような緑色の眼をギラ、と光らせる。今まで意識しないようにしてきた彼の”雄”の部分が垣間見えた気がして、初めての高揚感に頭がくらむ。
彼は続く言葉を言うか言うまいか迷ってる様子だったが、決意したようにゆっくりと整った形の口を開いた。
｢＿＿期待して、ええ？｣
緑色の双眸が私を絡めとる。狩りのようであり、愛のようでもある、魅惑的な彼の声が私を掴んで離さない。
そんなの最初から答えは決まってる。
ただ、私はA・ゾロアスターなのだ。勝負事が好きで勝つことはもっと大好き、そんな元兵士の料理長。
そこら辺の女と同じになりたくないし、どちらかと言えば私が彼を落としに行きたいくらいだ。負けるのは性分に合わない。だから答えは敢えて隠す、だから探しに来て。
『いつも通り勝手にしたらええんちゃう？』
ねえゾム、お前、厄介な女惚れさせちゃったね。
私の好意は絶対気付かせないよ。私を追って、もっと。
私のこと、本気で堕としに来て。
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ひより(プロフ) - 天才の小説を見つけてしまいました……(涙)キャラ作りとか、地の文の書き方がめっちゃタイプ…大好きです！！作者様のリアルを優先して欲しいのは勿論なのですが、もし戻ってこられることがありましたら是非続きが読みたいです…待っています……！ (11月8日 6時) (
レス) @page31 id: 2340b31398 (このIDを非表示/違反報告)
yまだ(プロフ) - 更新再開ありがとうございます！待ってました！！syp大好きなのでたくさん絡んでくれて嬉しいです！！（ ｉ _ ｉ ） (2023年1月9日 2時) (レス) id: a023009b5b (このIDを非表示/違反報告)
ミミック(プロフ) - 俺はマスターボールだ！！！！ (2022年12月2日 22時) (レス) @page20 id: 552a25aaf1 (このIDを非表示/違反報告)
みずき - ポケモンゲットだぜ☆((あ、面白かったです〜更新頑張ってください〜 (2022年9月22日 23時) (レス) @page20 id: 129e1b5429 (このIDを非表示/違反報告)
虹色のしっぽが付いた雪だるまのジャス民は我々だ！(プロフ) - 思わずモンスターボール構えた読者です笑 (2022年9月20日 17時) (レス) @page20 id: 779b4574fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暴 | 作成日時：2022年5月26日 2時
