魔導 ページ6
「ここならもう大丈夫だね」
よっとと言いながら、ピーターはAを地面に下ろす。
彼らが今立っているのは、拓けた場所である。
「あの貴方は」
「オクタビアス博士の助手、ピーター・パーカーです！ 科学と魔術を、極めている者だよ！」
よろしくね、とはにかみながら手を差し出し、握手を求めるピーター。
おずおず握り締めると、優しく握り返してくれる。
握手を終え互いに手を放した後、ピーターは肩から下げていた手提げ鞄を地面に置く。
「オクタビアスさんは、大丈夫なんですか？ あまり魔法を使う人には……」
「博士なら大丈夫だよ。ただ……魔法をかなり嫌っているから、使うのは嫌な筈だけど」
それはどういう事ですか、とAは聞こうとしたが、その前にピーターは丸めた紙を鞄から取り出した。
広げると、人が1人立てるくらいの幅である。
「その紙は？」
「目的地に移動出来る魔法陣が描かれた紙だよ。
僕は魔術で魔導具を製作する事も出来るんだ」
凄いでしょう！ と胸を張るピーター。可愛らしくて、思わずAは緊迫した状況を忘れ微笑んだ。
ピーターがむっと眉を寄せる。
「至って真面目なんだけど」
「ごめんなさい。オクタビアスさんに、随分慕われているんだろうなって、思っただけです」
「うーん、そうなのかな。
博士、僕にあまり振り向いてくれないし」
「言葉にしなくても、慕ってくれているとは思いますよ。そうでなきゃ、貴方をこの様な現場に」
連れて来るわけが、と続けようとした時、殆ど2人の近くから呪文で争う騒音が聞こえる。
かなり近い。
「いけない、急がなきゃ！ A、だったよね？
この魔法陣の真ん中に立ってくれるかな」
ピーターの指示通り、Aは複雑な魔法陣が描かれた真ん中に立つ。
続いてピーターは、緑の液体が入った小瓶を差し出した。
「こ、これは？」
「飲むと目的地に移動出来るんだ。液体には既に僕が移動場所を設定してあるから」
ずいっと差し出すピーターだが、ぬめり有りそうな液体を飲める訳がない。
逡巡していると、ピーターが慌てて言う。
「害は無いよ、大丈夫！ 味はしないけど、身体に害は無いから！！」
騒音が近付いて来る。Aは悩んでいる時間はないと、ピーターから小瓶を受け取り、ひとくち口に含んだ。
瞬間、Aの身体は緑の光に包まれ……。
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ベルモット - お答えする形として相談相手にもなります。続き楽しみにしています。 (2022年6月17日 12時) (
レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 人を選ぶ作品もそれも魅力の一つだと私は思っています。マニアックな方面も個人的には、好みですし、賛否両論はあると思いますが、どうか否定的なコメントに負けないようにして下さいね。いつでも応援していますし、相談相手にもなります。コメント欄にお書き下されば、 (2022年6月17日 12時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
カフェラテ@ラーメン食いたい(プロフ) - ベルモットさん» わぁ、ありがとうございます！ 人を選ぶ作品ばかりですが、是非参考にして下さい( ´ ▽ ` ) (2022年6月4日 17時) (レス) id: 0416b00b3c (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - お久しぶりです。ハリポタの夢小説を投稿している者として、知り合った方の夢小説を読みに来ました。参考にさせていただきます。 (2022年5月30日 10時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カフェラテ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/shazam03271/
作成日時：2022年4月1日 19時
