死ぬさ、 ページ8
Aは冷たい地面に顔を押し付けながら拳を握った。彼の魔力を感じたまま死ねるなど幸せなことではないだろうか。だが、ラジムスは彼ではない。何とも言えない思いにA薄く笑った。
「どうですか、A。ウィーン･メッテルニヒの魔力で死ぬのは。」
「貴様が、ウィーンの名前を…呼ぶな。」
久々に聞いた名前はAの胸を焦がした。会いたい。あいたい。アイタイ。想いに言葉をつければ付けるほど苦しくなった。
「どうですか？ここで殺されるのと、研究所に戻り全てを元に戻すのは。」
「死ぬさ」
Aは首元をさらけ出す。柔らかに笑うAにラジムスは柄にもなく見とれた。惜しい。実に惜しいと思った。ウィーンの魔力を使っているからか、殺したくない。と思ってしまったのだ。
そう思ったのをAが感じ取ったのかラジムスの星型の刀を握った。
「…お前が殺すのをやめても私は必ずお前を殺すぞ。ウィーンの魔力はウィーン･メッテルニヒのものだ。貴様になど渡さない。」
「……迷ってなどいませんよ。天ノ姫。貴方を敵に回したときから。」
そう言うとラジムスは刀を振り上げた。Aは目を閉じた。そしてその刀を振るった。
「火竜の、」
「アイスメイク、」
Aは聞き覚えのある声に瞳をあけた。
「咆哮！！」
「槍騎兵！！」
その瞬間Aの目の前を炎が、氷が通過した。ラジムスはそれを受け止めるとAから距離をとった。
「ど、うして…？」
震えた声でAが呟いた。グッと目頭が熱くなったのをもはや気力で押さえ込んだ。裏切ったはずの妖精の尻尾がいた。
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ヒカリ - 頑張ってね！応援してるからねー！ (2015年5月20日 15時) (
レス) id: afd4375f65 (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - ヒカリさん» 分かってるよ、(苦笑) (2015年5月16日 11時) (レス) id: b9de7aef37 (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ - でもこの作品が終わったら次の作品の約束忘れないでねー！ (2015年5月15日 16時) (レス) id: afd4375f65 (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - ヒカリさん» ありがとう！ そう言っていただけると助かります！ (2015年5月11日 0時) (レス) id: b9de7aef37 (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ - 私はずーと気長に待ってるね！ (2015年5月9日 16時) (レス) id: afd4375f65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海姫 | 作成日時：2014年6月20日 23時
