だが、昔と今は違う。 ページ6
「天ノ姫。研修所をめちゃくちゃにして…悪い人ですね。」
「そのスカした態度が気に食わないんだ。お前という奴は。」
Aは力強く刀を握った。もう魔力がほとんど残っていない。だが、この相手は倒さなくてはならない。ずっと昔の古くて、脳壁にこびりつくように居座る忌々しい記憶を静かに呼び起こした。
「(だが、昔と今は違う。)」
Aは刀を力強く握り直した。
昔よりも剣捌きは上手くなっている。魔法の使い方もしっかりとコントロール出来る。昔には出来なくて今には出来ることがたくさんある。Aは瞳を閉じた。華騎士の魔力の全てを蕾が開くように、ゆっくり解放していく。そして刀に集中させる。
塚が緑色の弦のように変わりAの手に絡みつく。そして鍔は薄桃色の花が咲くように開く。まるでそれは蓮の花のようだった。そして刃は薄い黄色で切先に近づくに連れて氷のように透き通り透明だった。
「神刀、天羽々斬(ｱﾏﾉﾊﾊﾞｷﾘ)」
ゆっくりとAは瞳を閉じた。全魔力を開放している為か、Aの瞳の色は白く薄らと黄色掛かっていた。
「なるほど、逃げ回っている間に貴方も成長していたのですね。」
「貴方も…？」
Aは意味深な言葉に首をひねった。だが、それよりも気になるのはそこではない。久々にその姿を見た時からずっと気になっていたことだ。
「1つ答えろ。ラジムス」
「…何でしょうか？」
クスリと笑うラジムスにAはいっそう眉をひそめた。
「お前はただの研究員として魔力を持っていなかったはずだ。」
「貴方が逃げ出す前はね。」
「黙れ！」
いつもならば、ポーカーフェイスの塊のようなAは声を荒げ、怒りに顔を歪めた。 そんなAが面白いのかラジムスは微笑みを絶やさない。
「お前が…！お前がどうして！！」
Aは表情を剥き出しにしたまま刀を振り上げラジムスに走る。
「彼の魔力を持っているんだ！！！」
そして刀を振りおろした。
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ヒカリ - 頑張ってね！応援してるからねー！ (2015年5月20日 15時) (
レス) id: afd4375f65 (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - ヒカリさん» 分かってるよ、(苦笑) (2015年5月16日 11時) (レス) id: b9de7aef37 (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ - でもこの作品が終わったら次の作品の約束忘れないでねー！ (2015年5月15日 16時) (レス) id: afd4375f65 (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - ヒカリさん» ありがとう！ そう言っていただけると助かります！ (2015年5月11日 0時) (レス) id: b9de7aef37 (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ - 私はずーと気長に待ってるね！ (2015年5月9日 16時) (レス) id: afd4375f65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海姫 | 作成日時：2014年6月20日 23時
