貴方はこうして戻ってきた。 ページ1
ラジムスの滾るような舐めるような視線にAはギロリと睨む。鳥肌が立ち全身で不快だ、ど訴えていた。
対するラジムスは楽しそうに笑っていた。どうしたものか、と呟きAに顔を近づける。ベッドのスプリングが軋む。
「妖精の尻尾に入ったそうですね。あそこの総長は確かマカロフでしたね。逃げ出して、マカロフ(あの時の小僧)に助けを求めに行ったのですか？」
そう言うと、掴んでいたAの首に力を入れる。気道が狭まりAの口から「うっ…」とくぐもったような声が漏れる。だがAは上に乗るラジムスを睨み上げた。
「ふんっ、そんなわけないだろ。お前達が始めから私を追い回さなければ私が妖精の尻尾に入ることなんてなかったんだ。」
「…訳ありってやつですね。」
首から手を離し、首元に顔をうずめるラジムスにAは小さく抵抗をする。低い声で「これ以上するなら舌切って死ぬぞ」と冗談なのか本気なのか分からない言葉を耳元で呟いた。するとラジムスは一瞬作り笑いを浮かべ「仕方ないですね」と顔を離し、ベッドに腰掛けた。
「まぁいいでしょう。貴方はこうして戻ってきた。掌に弱みを晒して。」
Aは、手を握った。妖精の尻尾の紋章を見られていたか。小さく唇を噛んだ。悔しそうなAにラジムスは笑った。
「貴方が次逃げれば、どうなるか分かっているでしょう。その紋章は大切に取って置きなさい。」
そう言うなりラジムスは部屋から出て行こうとする。Aは思わず「待てっ！！」と叫ぶ。するとラジムスは小さく振り返る。
「妖精の尻尾に、手を出すなっ！！関係ないだろ！！」
「貴方が逃げ出さなければ余計なことはしませんよ。あの程度の奴らは、相手にする必要などありませんからね。」
ラジムスは「それと、」と言葉を繋げた。
「今晩は、実験をするので寝れませんよ。今のうちに体力回復に務めてください。」
では、と出ていくラジムスの背中にAは泣くように吠えた。
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ヒカリ - 頑張ってね！応援してるからねー！ (2015年5月20日 15時) (
レス) id: afd4375f65 (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - ヒカリさん» 分かってるよ、(苦笑) (2015年5月16日 11時) (レス) id: b9de7aef37 (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ - でもこの作品が終わったら次の作品の約束忘れないでねー！ (2015年5月15日 16時) (レス) id: afd4375f65 (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - ヒカリさん» ありがとう！ そう言っていただけると助かります！ (2015年5月11日 0時) (レス) id: b9de7aef37 (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ - 私はずーと気長に待ってるね！ (2015年5月9日 16時) (レス) id: afd4375f65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海姫 | 作成日時：2014年6月20日 23時
