風の便り ページ3
翌日、国木田からの後押しもあり、Aは探偵社内で事務員から調査員に移動となった。
事務員になってからは実際に現場に出て市民からの依頼をこなしていた。異能もAにはあり、体術も折り紙付きなので対して苦労することもなかった。もっとも体術のみで異能を使うことなどほぼなかったが。
Aが報告書をまとめていると携帯が鳴った。着信を見ると国木田独歩の文字。Aは打ち掛けの報告書を一度手を止めて、電話を取る。
「もしもし。」
『すまない、A。今忙しいか?』
「報告書を纏めていまして、もう終わるので大丈夫ですよ。」
『そうか。報告書が終わってからでいいのだが、今から言う住所に書類を持ってきて欲しいんだ。俺のデスクの1番上に置いてある青いファイルのだ。ついでに紹介したい奴もいる。』
「わかりました。すぐに行きますね。」
『すまない。Aしか頼れなくてな。待ってる。』
「いいえ。大丈夫ですよ。」
Aは電話を切ると伸びをした。そしてそのまま国木田のデスクに行くと確かに1番上に青色のファイルが置いてあった。
多分忘れてしまったのだろう。国木田ともあろう人がうっかりさんだなぁと心の中で微笑みながらファイルをカバンに入れた。そして近くにいた谷崎に声をかける。
「はい。どうしました?」
「国木田さんに呼ばれたので少し出てきますね。そんなに遅くはならないと思いますので。」
「分かりました。気を付けてくださいね。」
「はい。ありがとうございます。」
谷崎にニッコリと笑いかけると再び携帯が震える。
手に取ると国木田からの連絡で、先程の電話で言っていた通り住所が書かれていた。ここらからさほど遠くなく、Aは早く届けようと探偵社を出た。
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海姫(プロフ) - 神夜さん» コメントありがとうございます!本名と一緒とか…、運命感じます(笑)。ってか可愛い名前ですね。羨ましいです! (2019年1月24日 9時) (レス) id: fe69d25c5e (このIDを非表示/違反報告)
神夜(プロフ) - 海姫っていう名前が私の本名と同じで思わず2度見してしまい気になったので見てみた所とても面白かったです!更新頑張ってください (2019年1月22日 0時) (レス) id: 1c640baa7c (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - 雪豹さん» コメントありがとうございます〜。正直原作沿かなり自信ないんですけどか頑張ります! (2018年12月28日 20時) (レス) id: fe69d25c5e (このIDを非表示/違反報告)
雪豹(プロフ) - 続編、良いですね!楽しく更新を御待ちしておりますm(_ _)m (2018年12月24日 13時) (レス) id: 5c79542a8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海姫 | 作成日時:2018年12月23日 21時