虹色のパレット ページ1
国木田は相手の身体を投げる。全くと云って良いほど重さを感じないため振り上げる、という表現が正しいのだろうか。
だが、相手もただ投げられるだけではなく宙で体を捻り膝を折り攻撃を軽減させた後、足払いで国木田の体制を崩す、そして懐目掛けて握り拳を振るう。
だがそれでやられる国木田では無い。寸でのところでその拳を避けて相手と距離を置いた。
国木田はふぅっと息を吐き、相手であるAを見る。
「想像以上に強いな。異能を使わずしてこれ程なら調査員としても充分やっていけるな。」
国木田独歩《異能力…独歩吟各》
「買い被りすぎですよ。国木田さんこそ、やはり強いです。投げられた時はヒヤッとしましたよ。」
最果A《異能力…空が分裂する》
それを傍観していた敦は興奮し、太宰はヒューと下手な口笛を吹く。
「うわぁ、Aさん本当に強いんですね！ 」
中島敦《異能力…月下獣》
「流石だね。あれなら蛞蝓ともいい勝負だ。」
太宰治《人間失格》
今日は晴れて武装探偵社の一員となったAが今まで通り事務員として働くのか、それとも調査員として戦うのかのテストだった。
国木田相手にここまで戦えるのなら充分と云えるだろう。
「A、異能はどうだ？」
「異能は、正直に云うとまだ使いにくくて…。訓練はしているんですけど。」
Aは困ったように云う。それに対して太宰はにこやかに「まぁ、異能が判明したのは先日だし、ゆっくりでいいじゃないか。」とさりげなくAの腰に腕を回す。それを見て国木田は顔を赤くして太宰をひっぺがした。
「そう云えばAは当初、どこかの令嬢だったと云っていたな。」
国木田は埃を払いながら云う。
「令嬢…。まぁ、間違いでは無いです。お父様が大手会社をいくつも経営していまして、地主でもありましたので、国内では最果家は有名でした。それに相応しい用に空手、合気道。ムエタイ、システマ。ピアノ、ヴァイオリン。バレエ。英語からイタリア語、スペイン語等などを教え込まれました。婚約者である者も幾つもの会社を経営していましたので。」
「へぇ…って婚約者！？ 」
三人驚愕。太宰たちはあまりの衝撃に頭を打ち付けたられたような痛みを感じた。
ラッキーアイテム
名探偵のメガネ
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海姫(プロフ) - 神夜さん» コメントありがとうございます！本名と一緒とか…、運命感じます(笑)。ってか可愛い名前ですね。羨ましいです！ (2019年1月24日 9時) (
レス) id: fe69d25c5e (このIDを非表示/違反報告)
神夜(プロフ) - 海姫っていう名前が私の本名と同じで思わず2度見してしまい気になったので見てみた所とても面白かったです！更新頑張ってください (2019年1月22日 0時) (レス) id: 1c640baa7c (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - 雪豹さん» コメントありがとうございます〜。正直原作沿かなり自信ないんですけどか頑張ります！ (2018年12月28日 20時) (レス) id: fe69d25c5e (このIDを非表示/違反報告)
雪豹(プロフ) - 続編、良いですね！楽しく更新を御待ちしておりますm(_ _)m (2018年12月24日 13時) (レス) id: 5c79542a8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海姫 | 作成日時：2018年12月23日 21時
