ぶりっ子は今日を生きる。【呪術廻戦】

【夏油　傑】 ページ38

ガチャ




「ヤッホーA！」







木更津Aが珍しく風邪を引いた。








『あ”〜…最悪ッ…』





「声声声、どうしたんだい体調不良？」





『見て分かるだろお前の頭はエブリデイがパーリナイかよ』





「重症だなぁwwwwwwwwwwww」





『ちょっと硝子、このゴキブリどっか連れてってくんね？キツいわ』






「遂に化けの皮が剥がれちゃったかー！」









これはシンプルな悪口。


人がせっかくお見舞いに来てあげたってのにこの仕打ちとは…

人間性が滲み出てるよね。







「あ！お粥作ったんだ！僕と傑で愛情込めて作ってあげようと思ってたのぃ！」





『悠仁が作ってくれたお粥だよ触んな病原菌が』





「病原菌に現在進行形で身体蝕まれてる奴に言われても説得力がないかな」







どうやら一年生達がAが風邪を引いてるのに気づいてお粥やらタオルやら換気やらをしてくれたらしい。


そして今日あるはずだったAの任務を二年が受け持ち、この果物を買ってきてくれた、と。








『い”やマジで帰れって。菌って移るんだぞ？？』





「えー？心配してくれてんのー？やっさしぃー」





『頼むから馬鹿だけは移すんじゃねぇぞっつてんだよゴミカス』







何だろうこの気持ち。



病人がベッドで寝てたら「こ、コイツ…色っぽい…///」って展開が鉄板なのに。


いや確かにスッピンでもあり得ないくらい美少女なのはまあそうなんだが。







「まあまあ悟。今日は体調悪いみたいだからそっとしてあげよう？」





『詐欺師みたいな顔して何まともな事言ってんだよ。冗談はその前髪だけにしとけや』





「理不尽」





「夏油が行こって言い出したんだろうが。弱ってるAに茶々入れに行こうって」





「硝子？？？？」








硝子、昔からこういうところあるよ。

自分の幸せの為に私達を平気で裏切る。








『てか、え、いや、え？何で？？逆に何で帰ってくんないの？？？ムカつくんだけど？？？』





「クソwww真顔やめろwwwwww」





『お前らこれ以上私に近づいたら唾かけるからな。覚悟しろよ』





「は？キモ」





「いやキモいわ。キモい、うん、キモい」





『愛なく軽率に私の御堂筋君の真似したな？？』





「誰だよ御堂筋…」







私達の姫(笑)がいつにも増してご乱心だ。


どうにかして心を鎮めて頂かないと私達のメンタル・体力がもたない。




硝子は既にマナーモードのスマホレベルで震えてるから。

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