堂上の妻

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小牧が連行されてから3日

私はある人に電話をしていた

「もしもし」

---爆弾投下したんだってな？

いきなりそれを投げてくる辺り、全てもう知っている

「ねえ、私は間違いだったのかな？」

---いづれにせよ投下するものだった、それを同期の危機に使ったのはお前だよ

「だからそれが…」

---実際、良化隊の上の方には混乱が起きているんだ。査問は本部とは切り離されてるから影響はどんなもんか

その口調で分かった

「あんたなら分かるんでしょ？小牧の居場所」

---…ああ

「教えて…お願い、慧」

.

電話を切ると丁度郁ちゃんが毬江ちゃんを連れてきたところだった

「毬江ちゃん、頑張れる？」

しっかり頷いてから、それを示すかのように彼女は自分で喋った

中澤「小牧さんのためですから」

毬江ちゃんに笑いかけ、郁ちゃんと目を合わし、

全体会議に遅れて入った

笠原「隊長！中澤毬江ちゃんです」

堂上「お前という奴は！」

「篤！」

夫婦喧嘩の間合いではない

それに隊に緊張が走る

と、そこで毬江ちゃんは篤の前に踏み出した

俯いて携帯を叩き、組み上がった文章を篤に見せる

---私は知らせてもらえてよかったです 怒らないでください

あんな怒鳴り声じゃ毬江ちゃんにも聞こえるよね(笑)

「あと、小牧二正の居場所です」

隊長に向けてさきほど慌てて印刷したメールの文面を突き出す

「情報元は言えません。そういう条件なので。証拠は出ませんが、確実性の高い情報です」

.

そしてその夕方

玄田「小牧がここにいる可能性は非常に高いと上層部も判断した」

竜さんの説明に隊の一同が沸く

玄田「また、中澤毬江さんは風評の当事者でもあり、小牧と懇意であることから本人たっての希望で奪還に同行することとなった」

かくして小牧の奪還が始まった

非戦闘場面であるから同行しようと思ったが

あれだけの爆弾を投下したのだから、と自分から取り下げた

竜さん以外の誰もが驚いたが

それは仕方の無いことだった

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