12,まさかの。 ページ14
一通り皆の記憶を変え、私は昨日の公園のベンチに座り地面を見つめていた。
今日こそハルヤと話すつもりだったのに、できず。
そんな自分に嫌気がさしていた。
そんなときだった。
「あ、空呑さんですか?」
そんな声が真正面から聞こえてくる。
慌てて前を向くと、そこにはハルヤ。
「酒呑くんですか!?」
驚きのあまり思わず声を上げてしまう。
まぁ、“酒呑くん”と言っただけまだマシだろう。
「あ、俺の名前覚えてくれてるんですね」
少し意外そうな表情を見せる。
その返答に「当たり前です」と思わず言いそうになったがギリギリのところで止まる。
そんなこと言ったらハルヤが困惑するじゃないか。
そう思い、とどまったのだった。
「まぁ…。頑張って覚えようとしてます」
そう言って笑顔を作る。
なかなかに不器用だっただろうか。
そう感じたのは彼が苦笑いを浮かべていたから。
少々その苦笑いを見て気分がダウンしたものの、「ハルヤと話せた」という事実によって先ほどまでの気分とだいぶ変わった。その事実は今の私の胸の高鳴りが示唆している。
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ピカヒカリ(プロフ) - 妖姫海さん» お久しぶりです…!コメント、有難うございます!頑張ります!(妖姫海さんも頑張って下さい!応援してます!) (2019年5月23日 22時) (レス) id: c88429faf5 (このIDを非表示/違反報告)
妖姫海(プロフ) - やっぱりすごいですね・・・!!頑張って下さい!! (2019年5月23日 21時) (レス) id: 46d529bdf6 (このIDを非表示/違反報告)
ピカヒカリ(プロフ) - コロニャンさん» ありがとうございますッ…!嬉しいです…!!今から更新してきます!! (2019年5月12日 18時) (レス) id: f74e3a9ead (このIDを非表示/違反報告)
コロニャン - 何回読んでも、おもしろい (2019年5月11日 20時) (レス) id: a0b631ee37 (このIDを非表示/違反報告)
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