転生196 ページ6
みんなでいずたちに近付く。
他の人は状況わからないし、心配だったんだろうね。
「皆さんよくご無事で！ 心配していましたわ」
百ちゃんがそう声をかけると、上鳴くんが反応する。
「ヤオモモー！ゴブジよゴブジ！
つーか早くね皆!?」
わーっと近付いてくる上鳴くんを避けて、私はかっちゃんに近付く。
上鳴くんには聞きたいことがあるけど、それはちょっと後回しだ。
「かっちゃんさァ、肉倉さんに肉の塊にされてたね」
ちょっとバカにしたように口にするけど、かっちゃんは食いついてこない。
なんでだろう？ちょっと前のかっちゃんなら絶対怒ってたのに...
変なところでかっちゃんの成長を感じていると、話しかけられる。
「Aはどうだったんだよ」
自分のことは知られているのに、自分は相手のことを知らないのは嫌だっていう思考なんだろうか？
やっぱりかっちゃんの考えていることはわからない。
私がどうだったかなんて、ここにいるのを見ればわかるのにさ。
まぁ、答えるけどね？
「そうだなぁ 相手も色々考えてるんだなぁってことがわかった
やっぱり先輩たちは個性を使うのがうまいなって思ったよ」
答えになっているか微妙な返答をすると、かっちゃんはいつ条件を達成したかを聞いてきた。
自分と比べて差を知りたいのかな？
私は轟くんと同じくらいと答えたけど、「それがいつだったかって聞いてんだよ!!わかれや！」と
怒鳴られた。...かっちゃん成長してなかったわ。
イライラしながら聞いてくるかっちゃんを焦らしても、私に危機が迫るだけなのでちゃんと答えよ。
「だいたい...５０番目くらいかな？
かっちゃんが合格するより、大分前に条件達成した」
最後は少し嫌みっぽく言ってみると、
「次は俺が勝つ」
と言って向こうに歩いていった。次って、第２試験のこと？
勝ち負けとかあるのかなぁ？無さそうだけどなぁ
かっちゃんの背中を見ながら考えていると、アナウンスが聞こえてきた。
『ハイえー ここで一気に８名通過来ましたー！
残席は10名です』
私はそこでハッとした。...Ａ組で通っていない人って9人だよね？
あと枠が10個って、ギリギリじゃないか。
さすがに心配になってくるなぁ...
確認したいけど、人多いし。どうしよう？
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作者名：鈴蘭 | 作成日時：2018年4月1日 19時
