転生203 ページ14
「皆さん 長いことおつかれ様でした
これより発表を行いますが...
その前に一言
採点方式についてです」
私が轟くんと談笑していると、目良さんの話が始まった。
「我々 ヒーロー公安委員会と
二重の減点方式であなた方を見させてもらいました」
そう言ってスッと２本指を立てる。
二重の採点方式... 視線を常に感じるとは思ってたけど、公安委員会の人も見てたからか。
少しだけ気になってたから、教えていただけるのは嬉しい。
それに、採点方式も知りたかったし。
「つまり... 危機的状況でどれだけ間違いのない行動をとれたかを審査しています」
「とりあえず合格点の方は五十音順で名前が載っています
今の言葉を踏まえた上でご確認下さい...」
後ろのモニターに名前がズラッと表示される。
前にいたＡ組の皆に近づきながら名前を探す。
おぉ、意外と受かってる人多いな。私の名前はあるかなぁ？
後ろの方から探していると、
「あっ、星屋の名前あったぞ」
轟くんが先に見つけてくれた。教えてくれるなんて親切だなぁ。
轟くんの顔色から察するに、自分の名前が無いことは確認済みなのかな。
声をかけた方が良いんだろうか...？でも、なんて声をかけたらいいんだろう？
轟くんの顔色を窺いながらどうしたものかと考えていると、夜嵐くんが近付いてきた。
「轟!!
ごめん!!」
轟くんのことを呼んだかと思ったら、いきなり頭を下げた。
やっぱり、地面に頭をぶつけている。
「あんたが合格逃したのは 俺のせいだ!!
俺の心の狭さの!! ごめん!!」
なんで夜嵐くんのせいで轟くんが合格を逃したのかはわからないけど、
夜嵐くんはとても反省しているようだ。...何があったんだろう？気になる。
「元々 俺がまいた種だし... よせよ
おまえが直球でぶつけてきて気付けたこともあるから」
元々俺がまいた種だしって、どういうこと？
推薦入試の時の事かな？ってか、それしかないか。
「轟...落ちたの？」
「ウチのツートップが両方落ちてんのかよ！」
みなちゃんは気を遣うように轟くんに話しかけ、瀬呂くんは驚いたように声を出す。
あぁ、やっぱりかっちゃんも落ちてたんだ。
やっぱりあの暴言とあの顔のせいだよね。
上鳴くんも「暴言改めよ？」とかっちゃんに声をかける。
原因明らかだもんなぁ。放っているオーラが怖い。
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作者名：鈴蘭 | 作成日時：2018年4月1日 19時
