転生223 ページ34
その日の夜
私はかっちゃんの部屋を訪れていた。
「ねぇ、ここわからない
かっちゃん解説よろしく」
訪問の理由はただひとつ。勉強を教わるためだ。
テスト前に問題を見ることができると言っても、理解することは必要だ。
だから、こうしてかっちゃんに教えを乞うている。
「そこの文法はこれをこういう形に直してやんだよ
そんくらい教科書に書いてあるだろ 読めや!!」
私の理解度が低すぎて、イライラさせている。
こんなに怒鳴っていたら、隣の部屋の切島くんとかに迷惑がかかってしまう。
だから、切島くんには最初からうるさくなる、と言ってある。
切島くんは「爆豪だもんな！しょうがないだろ！」といい笑顔で受け入れてくれた。
最初から思ってるけど、いい人だなぁ。
かっちゃんと仲がいい時点で、かなり心が広いと思うんだけど。
「ボーッとせずに手ェ動かせや！
いつまで付き合わせる気だァ？」
そろそろ、かっちゃんのイライラが破裂しそう。よし、手動かすか。
個性で爆破されると面倒なので、私は手を動かし始める。
その中で、あくまで自然に用件を切り出す。
「ねぇかっちゃん 数日後に会ってくるね」
あえて誰に、とは言わなかったものの、かっちゃんには伝わったようだ。
「危ないことはすんな
怪我して帰ってきたらぶっ殺す」
真顔でそう言われた。...怪我しないように気を付けよ。
数日後に、私は
私がなんで会おうとしているのか、父さんにはわかっているみたいだったけど...
早く会って、どうしてこんなことになったのかを知りたい。
表情に出すとかっちゃんに悟られるから絶対に出さないんだけれど。
「もう遅いから自分の部屋もどれ
明日も教えてやるから、もうちょい早く来い」
いつの間にか時間は過ぎて、もう部屋に入らないといけない時間だ。
かっちゃんにお礼を言って、私は部屋に戻った。
...もちろん仕事部屋にね？
そして私は、残っている仕事を片付けていた。
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作者名：鈴蘭 | 作成日時：2018年4月1日 19時
