【黒バス】私は君の操り人形【赤司征十郎】【紫原敦】 (ページ8)

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偽愛～６ページ8

紫原SIDE

ランニングからもどってくると、Aちんがいなかった。

桃ちんとミドちんと黒ちんだけがいて、峰ちんと黄瀬ちんはまだ走ってる。

「あれ～。ミドちん、Aちんは～？」

丁度近くでシュートの練習をしていたミドちんに問う。

「Aなら赤司を探しにいったのだよ」

「ふ～ん････」

そういえば、たしかに赤ちんがいない。

(普段ならもうとっくのとうに来てるはずなんだけどな～････)

大方、委員会か何かだと思う。それか、先生に何か頼まれ事でもされたんじゃねーかな。

「で、俺たちは何してればいいの～？」

「Aからの指示で、ミニゲームでも1on1でもシュート練習でも何でもいいからしていろとのことなのだよ」

「ふ～ん。わかった～」

そう言って、俺は特大ペロペロキャンディを食べる。

「おい！菓子を食べろとは言ってないのだよ！」

ミドちんがなんか怒ってるけど、まぁいいや。

俺はボールを持ってダンクを練習し始める。

「………」

多分、Aちんは赤ちんを見つけ出している。

『君は俺にとって、いなくてはならない存在だよ』

彼氏でもないのに、Aちんを口説く赤ちんが目の前をよぎって、ボールを持った指に力が入る。

(なんなんだよ赤ちん。
――Aちんに囁く言葉に、愛がないなんてこと、お見通しなのに)

でも、Aちんは赤ちんが好きなんだ。

でも、赤ちんの言葉に顔を赤くするAちんは嫌い。

でも

ガンッ！！！

(………汚い嫉妬をしてる自分が、一番嫌い)

ダンクを決めたゴールが、ミシミシと音を立てた。