偽愛〜2 ページ4
「赤司くん・・・・・遅いですね」
みんなよりも2周短いランニングを終え、窓の近くで休んでいた黒子くんがつぶやく。
そして、私は何故聞いたかというと・・・・・まぁ、もう春とは言え、まだ早朝の風はひやりとする。
汗をそのままにしておいては風邪を引いてしまうだろうと思い、タオルを手渡しにきていたところで、偶然その言葉を耳にした。
「確かに・・・・・・遅いですね。
いつもなら、もうとっくのとうに来ているはずなんですけどね・・・・・」
そう言いながら、汗をふき取る黒子くんと共に体育館の入り口に目をやる。
赤司くんは、いつも一番最初に体育館にきて、みんなよりも少し早く、ランニングをしている。
それが、今日は来ていないのだ。
それも、何の連絡もなしに。
「赤司くんなら、委員会があっても用事があって遅くなる場合はいつも誰かに言いますもんね」
「ですよね・・・・・どうしたんでしょうか、本当に」
(黒子くんの言うとおり、用事があるなら、赤司くんは誰かに伝えるはずなんですが)
黒子くんから離れ、全員分のタオルを確認する。
(どうしましょうか。まさか、事故・・・・とか?
いやいや、そんなまさか・・・・・・・。
「事故・・・・・・なんてことは無いですよね」
心配になってボソリと口に出せば、
「それは無いと思うのだよ」
「え?」
―――予想外の返事が返ってきた。
「どうしてそう思うんですか?――」
言葉を返してきた相手は、おは朝信者というあだ名で大体の人は分かるという有名な・・・・・・
「―――緑間さん」
キセキの世代の1人、緑間真太郎だった。
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カリン(プロフ) - むっ君だぁぁぁ!! (2015年1月25日 10時) (レス) id: e65888b8a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:左在存 | 作成日時:2014年1月26日 10時