好敵手8 ページ9
「クラスマッチの女子バスケ...?結構、ガチ勢集まってるんじゃね?うちのクラスもそうだし。」
先輩のその一言に..俺の不安は高まった。
いや、予想はしてた。
だって、俺のクラスだってそらっち以外は経験者か運動能力が高い子らしい。
...つか、マジでそこに何故、そらっち入ったし。あ、ジャンケンで負けて、最後まで空いてた所に入ったって聞いた気がする。
そらっち、運悪ッ.....!!
「なになに、そらっちちゃんバスケなの?」
目ざとい森山先輩が、聞いてくる。
うなずくと、その向こうで着替えていた中村先輩が、たった一言。
「それ、意外とチャンスじゃね?」
え...?
「どういう事ッスか!?」
先輩達も、中村先輩の方を見た。
本人は、全員の注目を浴びた事に少し驚いていた。
「いや、だから..バスケ、できないんだろ。その子」
「そッスよ。あの様子と、言ってることからしてバスケはともかく、それ以外の球技も駄目だと思うッス!」
「なら、もう、チャンスだろ」
中村先輩が言っている事の意味がわからなくて首をかしげる。
しかし、俺以外...森山先輩達は納得したようで、“あ、そっか!”なんて言っている。
いや、俺にも分からせて!?
と、そんな願いが届いたのか、観念したかのように、中村先輩が口を開いた。
「...だから、強豪バスケ部エース様のお前が直々にバスケ教えてやりゃいいだろ、って言ってんの」
「え、俺...?」
俺が、そらっちに?
バスケ教える?
...まじか。
「そらっちちゃんのこと助けられるし、一緒にいられるし...チャンスでしかねーじゃん」
中村先輩の夢のような話に、思わず拝みたくなった。
なんだこの人、頭良すぎか。天才か。
しかし、笠松先輩の一言で現実に引き戻される。
「その子、放送部だろ。遅くまで部活してるだろ。活動時間、男子バスケ部も放送部もほぼ変わらねぇぞ」
...げ。
そうだった、そらっち放送部だった。
バスケ部も放送部も活動時間は長い。
自主練習とかしてたりすると、マジで真っ暗になる。
下手したら、10時近くなる。
部活でも無く、ただの学校行事でさすがにそんな時間まで練習したくはないだろう。
...ダメじゃん。
全てが白紙に戻った瞬間だった。
「...そうだ。いっそ俺が、そらっちに変装してバスケすればいいッスよね。」
「...黄瀬、戻ってこい」
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りた。(プロフ) - ひとみさん» 一気に…!?お疲れさまでした、ありがとうございます!クラスマッチ編あともう少しで完結します…!これからもどうぞよろしくお願いします!がんばります!!! (2016年7月13日 8時) (レス) id: 60b76a6687 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ - 一気に読ませて頂きました!とても面白かったです!占いツクールにもこんな作品があるんだなぁと思いました( ˙˘˙ )応援しています! (2016年7月12日 23時) (レス) id: 5dddd6f71b (このIDを非表示/違反報告)
りた。(プロフ) - だおさん» ありがとうございます!黄瀬君にはちょっと格好悪く片思いをして欲しいと思いこうなった次第です。嬉しいです、励みになります!こちらこそ、これからも見守っていただけると幸いです、どうぞよろしくお願いします! (2016年6月25日 10時) (レス) id: c66c29cc58 (このIDを非表示/違反報告)
だお(プロフ) - 初めて見るような内容で楽しく読ませて頂きました(*^^*)これからも頑張ってください! (2016年6月25日 6時) (レス) id: d490ebbd79 (このIDを非表示/違反報告)
りた。(プロフ) - 桃さん» ありがとうございます!あくまで塩対応な夢主ちゃんのデレを早く書きたいなぁとただいま頑張っております!どうぞ温かく見守っていただけると幸いです。これからもよろしくお願いします! (2015年12月30日 14時) (レス) id: 066dfb27bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りた。 | 作成日時:2015年12月5日 23時