好敵手18 ページ19
プレー中の子達も。
体育館のギャラリーでみていた子達も。
俺の周りの女の子達も。
騒ぎに気付いたほかの男子も。
みんな一様に、ぽかんとしていた。
それもそのはず。
「よっしゃ!!」
女子チームを二つに分け、3on3。
そらっち10本目のゴールで、ガッツポーズが炸裂する。
さすがはそらっち。
成功率100%じゃないっスか。
それに、女バスのいないこのクラスで一番上手かった女子より上手くなってるし。
まぁ、体育の時間しかやらない子と、体育の時間も放課後も休みの日も頑張ってたそらっちとなら、差は歴然ッスけどね!!
「Aちゃん…だよね、あれ」
「え、ソラちゃん凄すぎじゃね…?」
先ほどの女子も唖然としていて俺としては大満足だ。
そのまま迎えるゲーム終了。
挨拶が終わり、タオルと飲み物を持って風に当たりにきたそらっちは、共にプレーしてた子も含めた女子に囲まれていた。
「ソラ凄すぎじゃないっ!?え、何あれ!」
「クラスマッチ勝てるよ!行けるよ!」
「頑張ったねぇええええ!!!」
クラスの女子の平均身長がやや高めだからなのか、日本の一般女性の平均身長より低めのそらっちはものすごく撫でられている。
「ホント!?嬉しい!!」
“本当に嬉しくてたまりません!”って顔で撫でられてるそらっちの可愛いこと可愛いこと。
…女の子達が羨ましすぎる。
「いや、すげーな天乃さん」
「な、やばくね?」
見物していた男子からの印象もなかなかで、鼻が高くなった。
“あれがそらっちッスよ”って自慢したいくらいで。
…残念ながらそんな権限もってないけど。
「そらちゃん、どこかで練習してたの?」
「うん、部活の後だけど…」
「あの後に!?放送部長いのに?」
「道理で見たこと無いのかー…」
「あの時間って、男バスと放送以外は強制的に完全下校だもんねー」
うんうん、と頷く女の子達。
「え、それってソラちゃん一人だったの?先輩とか、他の人に教わったりしてないの?」
「えーっと…」
そらっちと一瞬だけ目があった。
視線を戻した彼女はすぐに小さく笑い、人差し指を口元に当てる。
「…内緒!」
…ッ!?
何それ何それ何スかそれ!!
“えー!気になるー!”と騒ぐ女子達の隅で思わずしゃがみこむ。
不意打ちだった。
外でサッカーしていた時よりも遥かに顔が熱い。
満面の笑みを浮かべる彼女の横顔を小さくにらんだ。
…だから、そらっち!そういうの反則だっつーの!
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りた。(プロフ) - ひとみさん» 一気に…!?お疲れさまでした、ありがとうございます!クラスマッチ編あともう少しで完結します…!これからもどうぞよろしくお願いします!がんばります!!! (2016年7月13日 8時) (レス) id: 60b76a6687 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ - 一気に読ませて頂きました!とても面白かったです!占いツクールにもこんな作品があるんだなぁと思いました( ˙˘˙ )応援しています! (2016年7月12日 23時) (レス) id: 5dddd6f71b (このIDを非表示/違反報告)
りた。(プロフ) - だおさん» ありがとうございます!黄瀬君にはちょっと格好悪く片思いをして欲しいと思いこうなった次第です。嬉しいです、励みになります!こちらこそ、これからも見守っていただけると幸いです、どうぞよろしくお願いします! (2016年6月25日 10時) (レス) id: c66c29cc58 (このIDを非表示/違反報告)
だお(プロフ) - 初めて見るような内容で楽しく読ませて頂きました(*^^*)これからも頑張ってください! (2016年6月25日 6時) (レス) id: d490ebbd79 (このIDを非表示/違反報告)
りた。(プロフ) - 桃さん» ありがとうございます!あくまで塩対応な夢主ちゃんのデレを早く書きたいなぁとただいま頑張っております!どうぞ温かく見守っていただけると幸いです。これからもよろしくお願いします! (2015年12月30日 14時) (レス) id: 066dfb27bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りた。 | 作成日時:2015年12月5日 23時