【 wrwrd! 】あにの葬式【 rbr 】

11 : 兄 ページ11

…
　

　朝食を用意してくれていたので、喪服のまま食卓に付く。ロボロさんと交わした会話の事を両親に話そうか迷ったが、今日の夜まで悩む事にした。

　
　「 今日って、誰が来るん？ 」
　「 おとんの妹の日和( ひより )さんと、旦那さんの夕助( ゆうすけ )さんやん。後は、和希( かずき )君とことみちゃんと、匠( たくみ )君と飛鞠( ひまり )ちゃんも来るって。それと、おかんの弟の景佑( けいすけ )と、奥さんのノゾミさん。なつほちゃんも来るって言いよったかな。親戚って、皆集合うて意味やで。お祖父ちゃんとお祖母ちゃんは亡くなっとるから、これが全員。 」
　
　
　仲の良い友達が東京出身の人間が多くて、関西弁を忘れてしまいそうになる事もある程、関西弁はあまり話さない。だが、実家に帰って来ると、聞き馴染みのある関西弁に憑依される。
　お父さんには10歳離れた妹・日和さんが居る。日和さんと旦那・夕助さんは現在、鳥取県で生活をしているから、今回も鳥取県から来るのだろう。ふたりの間に2男2女の4人の子供が居て、私の従兄妹達になる。
　長男の和希君は、富山県の大学に通う1年生。高校を卒業してから独り立ちをして、現在は富山県でひとり暮らしをしている。だから、今日も富山県からやって来る。
　長女のことみちゃんは小学6年生で、兄が亡くなった翌年に生まれた為、兄の事は知らない。次男の匠君は3歳、次女の飛鞠ちゃんは生後6ヶ月。和希君以外の渡瀬( わたらせ )家は、鳥取県から来てくれる。
　お母さんには2歳下の弟・景佑さんが居て、奥さんのノゾミさんと長崎県で暮らしている。ひとり娘のなつほちゃんは、長野県の大学に通う1年生で、和希君同様、高校を卒業後、独り立ちをして長崎県でひとり暮らしをしている。
　景佑さんとノゾミさんは長崎県から、なつほちゃんは長野県から来てくれる。
　祖父母は両方とも亡くなっていて、今回の参列者は12人。そこに僧侶も加わり、13人になる。


　【 09 : 00 】


　バラバラに集まり、僧侶が到着した所で早速13回忌を始めた。僧侶の読経は昔から苦手で、正座が苦痛になる度に顔を歪めてしまう。
　偶に匠君や飛鞠ちゃんが愚図りだし、日和さんが部屋を出入りしていて、賑やかな13回忌のスタートを切った。
　読経が終わった後、全員で焼香を行い、僧侶を含めて食事の時間になる。私は母や日和さん、ノゾミさんの真似をしてキッチンと居間を行き来した。
　
　
　…

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