魅せろ守備陣 ページ38
.
黒尾に多少警戒心を抱きながらも次のラリーが始まる。
ちなみにエンドライン狙いで打ったボールはリベロのナイスジャッジにより易々と拾われてしまった。
全てのポジションからスパイカーが一斉に入ってくる。コンビネーション……ここまで複雑な動きを僕がサーブを打つまでの十数秒で考えられるなんて。やはり孤爪、只者ではない。
入り乱れるスパイカーに多少みんな錯乱されたようだが、トスが上がったセンターにはしっかりブロックが三枚。しかも現在はチームでも高身長を誇る月島影山が前衛、タイミングもバッチリだ。
しかしまぁ結果的にブロッカーは抜かれてしまうのだが。あんなに複雑にコンビネーション組んでおいて全部囮、本命はバックアタックですよって?ずるいって。
貴「っ、西谷!」
西谷「っやーべやらかした!!」
ボールを拾いに行こうとした瞬間、向かいにいた西谷と視線が合ってしまう。お互い一瞬体が固まったが、なんとか西谷が飛びついて拾った。
しかし結果的にボールはネットを超えてしまう。悔しそうに音を上げる西谷に軽くごめんと謝った。
相手のチャンスボールなったため再びフォーメーションを組み直し次のスパイクに備える。
またあの難しい助走すんのか、と口角が自然と下がるが、今度はAクイック。単純に速さで勝負してきた。
ブロックを抜いたボールはこちらに飛んでくる。また西谷との間だ、いちいち狙うところがまたいやらしい。いやてかお互いから見ても遠いし。
西谷「A!!」
貴「はい……」
しかし先程より若干僕寄りだったらしい。いや僕からしても遠いわ馬鹿。しかし西谷が即座に判断し僕に託したため、今度は僕がボールに飛びついた。
両手じゃ間に合わないと判断して飛びついてワンハンドであげる。どうやらセッターには上がらなかったが、真上に上がったらしい。
フライイングをしようとしたが体制が傾きすぎてしまったため、このままじゃモロに胸打つなと反射的に判断して横回転で受身を取る。
西谷「ローリングサンダーじゃん!!ローリングサンダー!!」
貴「うるさいなフォローしろ…!!」
キャッキャキャッキャ騒ぐ西谷を叱咤すれば、嬉しそうにハイと元気よく返事した西谷。そのまま綺麗な二段トスを東峰先輩に託した。
エースに託されたボールだが、ブロックのワンタッチで上手いこと勢いを抑えられてしまいリベロがやわらかにボールを上げる。
このラリー続きすぎ。きついって。
.
1996人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雨智よゐ(プロフ) - あままさん» 返信大変遅れてしまい申し訳ありません。支援絵のみの作品を作成してもいいのですが、分けてしまうとそちらのページをわざわざ開かなくてはいけないという一手間が増えてしまいます。せっかくいただいた支援絵は読者の皆様に見せびらかしたいのが本音です!!!(全力) (2023年3月30日 19時) (レス) id: 6395fe5fe1 (このIDを非表示/違反報告)
あまま(プロフ) - 頑張ってください応援してます!あと、思ったのですが支援絵と本編別の投稿にはしないのですか? (2022年11月18日 21時) (レス) @page16 id: 4346a5f7c3 (このIDを非表示/違反報告)
雨智よゐ(プロフ) - らっこ星人さん» わかりにくくて申し訳ありません…最後のページに記載している通り、パスワードは114514となっております!続編もよろしくお願いします! (2022年10月2日 18時) (レス) @page50 id: 6395fe5fe1 (このIDを非表示/違反報告)
らっこ星人(プロフ) - すみません、続編を読みたいとですがパスワードがわからないです。もしよろしければパスワードを教えていただきたいです。 (2022年10月2日 7時) (レス) id: 60908efb0f (このIDを非表示/違反報告)
雨智よゐ(プロフ) - ただのバカですさん» 実際自分に小説更新を続けている意識があまりなく、漫画を読み返しているような気分で文字を綴っていますので、飽きる飽きないというのはあまり考えたことがありませんでした…。続編でもよろしくお願いします!! (2022年9月27日 8時) (レス) id: 6395fe5fe1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雨智よゐ | 作成日時:2022年8月14日 8時