【HQ!!】転トリ高校生は今日も推しを愛でる

青城組は安定のイケメンだった ページ15

｢俺は岩泉一だ。良かったら名前聞いてもいいか？｣



『はい、AA、高1です。ご迷惑をおかけしてすみませんでした。』



｢及川徹だよ☆俺たちは高3。よろしくねAちゃん。｣



｢松川一静。もう大丈夫か？｣



｢俺は花巻貴大。迷惑じゃないからもっと年上頼っとけ。｣



皆さん、自己紹介わしながら優しい言葉をかけてくれた。



｢何があっの？Aちゃん。｣



｢クソ川！無理させんじゃねぇ。｣



どこでも変わらないなこの2人は。



『いいんです。実は…』



私は誰かにつけられていたことを話した。



まっつんが第一声を発する。



｢それ、完全にストーカーでしょ。大丈夫なわけ？｣



『今は大丈夫です！』



私は心配されないように作り笑いを浮かべる。



｢さっきまで大丈夫じゃなかっただろーが。作り笑いもバレバレ。｣



『あだっ…。』



マッキーに軽くチョップを入れられる。




｢学校とか家はバレてないの？｣



及川さんも柄になく心配そうな顔つきだった。



『気づいたのがさっきだったので、わからないです。』



｢取り敢えず家まで送る。家どっちだ？｣



と先頭に立つ岩ちゃん。



『いや、悪いです！家までちゃんと帰れますから。』



｢こういう時は先輩に頼っとけ。｣



次はまっつんに軽く小突かれる。




その時大きな声が聞こえた。



｢A！！｣



『ツッ…月島くん！？なんで…』



危ないツッキーって呼ぶところだった。



すごく息が切れているし、服装も少し乱れている。



ものすごい勢いで走って来たのだろう。



ずんずんと近づい来る。



｢おばさんに見てきてくれって頼まれたから。早く帰るよ。あ、どーも、"うちの"Aがお世話になりました。｣



及川さん達に皮肉めいた笑顔をうかべながらペコッと頭を下げて私を引っ張って行く。



『ご迷惑をおかけしてすみません。ありがとうございました！』



そう言って家路に着いた。

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