ep.2 ページ4
アレからオレは、家に入ると一通りの部屋を見終えて二階にある自室に持ってきていた私物を片付けていた。キャリーケースには、取り敢えず必要最低限の物しか詰めておらず量は少ない方だ。
キャリーケースの中身は、通帳、写真、財布、気に入っていた服などが入っている。その為、中身を全て出してみるとほぼほぼケースは空っぽになった。
⋯⋯もう少し、何か持ってくるべきだったろうか？だが、こう言うのもアレだがオレはあまり物を溜め込む人間でもなければ物を買い込むという事もしない。
だからか、よくオレの家に遊びに来ていたロシアの友人たちも皆、口を揃えてオレの家はかなり簡素とよく言われていた。まぁ、オレの家が白基調だったのもあるだろうが。
ロシアにある家は、オレの母が白色を好んでいた為、白色を基調に建てられたのだと昔両親がよく話していた。壁は勿論、ベッドもシーツもカーテンですら全て白。
陽の光に透けて、よく透明に見えて綺麗だと思っていた。⋯⋯まぁ、白に加え物も少ないとくれば簡素と言われても仕方が無いか。
そう、あちらでの生活を振り返りながらオレは一息つく。何とか、粗方の作業はコレで終わりだ。後のことは、追々やって行けば良いだろう。
そう思いながら、オレは近くに置いておいたロシアで買った土産の入った袋を持ち立ち上がる。
貴「⋯⋯さて、行くか」
そうポツリ、と呟きオレはすぐさま動き出す。この土産は、とある゛人゛に贈るために買った物だ。よく、不思議な発明品とやらを開発してはオレや新一に見せていた。
周りからは、博士と呼ばれていたあの人。有希子さんたちからは、日本に来たらすぐに会った方が良いと言われていた。きっと、オレの顔を見たらとても喜ぶだろう、と⋯⋯。
そう、言われていたが⋯⋯。しかし、かなりの間会っていなかった為相手がオレを覚えているかどうかは不明だ。何せ、幼い頃と今のオレは随分と変わった。
幼い頃は、周囲から冷やかされるほど体は小さかったし女と間違われるくらいには可愛らしい顔立ちをしていたと、思う⋯⋯。
だが、今のオレは軍に入ってから体をかなり鍛えて細身なのは変わらずだが筋肉もかなりついた。それに、小さいと評されていた体は今じゃ190にもなる高身長だ。
⋯⋯かなり、変わってしまったオレを博士は覚えてくれているだろうか？
ーーそんな一抹の不安を抱え、悶々としていたがオレの足はいつの間にか目的である博士の家の前に到着していた。
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Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇♀️とても、続きが気になるのでよろしくお願いします。m(_ _)m (8月5日 22時) (
レス) @page11 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
ししゃも(プロフ) - 更新待ってます (2022年5月24日 17時) (レス) @page8 id: f62cb80a4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千本桜 | 作成日時：2022年5月9日 17時
