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やさしさにふれること ページ21

お気に入り登録者様500人突破記念ストーリー!
(詳しくは《9》を参照)

〜〜〜〜
Aside



花は……それほど好きではない。


綺麗な花もあるけれど、その分毒になったり、悪魔を捕食する花もある。


まあそんなものどうってことないのだけれど…


ただ単純に興味がなかった



でも……





『(入間くんが咲かせた……ピンク色の花が“花火”になったら……)』



ひらひらと舞う、温かい、ほわほわした


魔界では絶対みることのないあの花が花火になったら、どれだけきれいなんだろう……



なんて


作れるかも怪しいものに、そんな難易度たかいこと言えないな…




「Aはどんな花火がみたい?」




入間くんが私に聞いてくる



『私は……そうだなあ

……みんなが考えるやつがいいかな』





にこりと違和感なく答える



しかし、入間くんはじっと私のことを見つめている




『?入間くん?』


「…じゃあ、Aは何が好き?」


『え?何が好き?うーん……』




思い浮かぶのは、桜の花



この世界で見たことのないほど美しい花





『……サクラ…桜はどうかな』



入間くんの押しにまけて白状すると


入間くんと、それからアリス、クララが顔をパッと明るくさせた



…ああ、自分の意見をいっても、嬉しそうな反応を返してくれるんだ





「いいね!!桜!!」


「さすがAだな」


「Aグッド!!」





「へえ…サクラ…?っていうんがあるんかあ

試してみてもええかもなあ


普通の花や味気へんしなあ」



先輩も優しくそう言ってくれた





胸のあたりが


温かい





それこそ、桜が咲き誇った


あの時のような



そんな温かさ




『(…ありがとう、みんな)』





…なんだか直接いうのは恥ずかしくて

心の中で、そう告げた。

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作者名:R!N | 作成日時:2019年10月1日 0時

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