悪魔な女子の青春

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「ハァ…ハァ…」

「ハァ…ハァ…」




地面に手を付き

息を乱す2人の姿



「なんっ

きっ貴様…何故当たらない…！？」


「すっすみまっ

すみません…」



『アリスの魔術を綺麗に避けきるなんて…』


最初こそ、アスモデウスは有利にあった

入間は風下にいて隠れる場所も少ない


そんな完璧な条件下のもとで入間を公開処刑するはずだった




しかし

それにもかかわらず


攻撃は何一つ当たらない



約20分間 入間は攻撃を避け続けていた




『入間くん…すごい！』



ピクッ

アスモデウスがAの声にピクリと反応する



「まだ1回も攻撃してないぜ」

「え、何？手を出すことまでもないってこと？」



ギャラリーの至る所からも声が上がり

またしても入間が注目の的となっている



「私など…攻撃するに値しないということか…ッ」


「いえいえいえいえ！！」


先程よりも怒りの感情が濃くなる彼に必死に否定する


「ぼっ僕なんかほんと虫けらみたいなもので…」




「てめーは虫ケラ以下だとよ！」

「さっさと尻尾まいて逃げろとさ！」

「いいぞもっと罵れ！！」



「ちっ違うんですッ！！」



外野の間違った方への盛り上げに

アスモデウスの怒りの沸点がMAXに。。



「ッッッなんたる侮辱！！」



彼の得意な火炎系魔術によって

手に炎の剣が現れる



「魔術が効かぬなら

武術でねじ伏せるのみ…！


八ツ裂きにしてくれるッ」


「ちょッ」


一気に入間に迫っていき剣を振るう


だがこれもまた合気道を駆使して避けられる








「キャアア」




「(受け流した先に生徒が……！


怒りで見えてない…!!)」




アスモデウスは止まることなく、そこにいた女子生徒に剣を向けたまま突っ込んでいく



咄嗟に入間がアスモデウスの体にしがみつき止めようとするも簡単には止まらない


「(どうしたらッ…！？)」




不意に目の前を見た時



先程の女子生徒を庇うようにAがいた


「A！？」









『私の操縦(マリオネット)』



「え……？」




彼女がそう呟くように言うと



アスモデウスが固まったように止まった




しかし重力に抗えるはずはなく

そのままくっついている入間ごと地面に倒れそうになる




「(倒れ…)」




ギュッと目をつぶり、くる痛みに耐えようとする




が





【その日1日転ばなくなる】





「あ」




ドシャァアア

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