悪魔な女子の青春

･ ページ29

《学校裏 高台》


「前回の召喚試験とこの授業の結果で

貴様等の位階(ランク)を決定する


内容は谷奥の旗までの競走だ」



カルエゴが説明する後ろにはその競走までの道が図示されていた



「(登山かぁ……大変そう)」





「無数にそびえる巨大な岩山と

巣を守る怪鳥を避けて進め」



「使い魔先生！鳥への攻撃はアリですかぁ？」

「構わん

殺しすぎは減点だがな



あと次使い魔先生と呼んだら殺す

特にA

お前に関しては名前を呼ぶ前に散々遊んでくれたからなぁ……


覚悟しておけ」


思い出されるのはカルエゴが使い魔になった瞬間モフる彼女

しかも2度ほど。



『……兄様呼ん「それはやめろ、わかった許す」

わーい♡』


「(え、Aのお兄さん何者！？)」



カルエゴとAの兄のことは後に説明するとして


話は続く



「ゴホンッ…あー


加えて今年は


《囀(さえず)り谷》のみをコースとする」


「なッ


待てい！《金剪(カナキリ)の谷》も通過コースだろう!!」




サブロの言った通り、図によればゴールに向かう道は2通りあり

ひとつは比較的穏やかではあるが、複雑な道のりである《囀り谷》


そして《金剪の谷》はゴールまで一直線であるものの

囀り谷とは違い、かなり危険な道のりだということ




「あぁ

何故かカナキリの〈長〉の気が立っていてな


今《金剪》は立ち入り禁止なのだ」


「なっらっぬっ！！

己はカナキリにする！金剪でなければ意味が無いのだ！」

『わがままっ子？』



大きな子供がそれまた大きな声で駄々を捏ねている



「やかましい！


知るかッ

コースに変更はない

総員準備！」


「(準備？)」


「エギー先生は？」



「その呼び方やめろ


私は


後から追う」



彼の背からコウモリに似た翼が生え


みなもそれを合図に翼をだす


その姿に1人困惑する入間


「えっ;」



「用意はいいな


では只今より


飛行試験(････)を開始する」

飛行レース開始→←･

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す