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◇ ページ23
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ほーっと息を吐き出すその人。
ふと気づいたら、俺の周りには林檎がいくつも転がっていた。
「この林檎...」
「あ、すいません。すぐ拾います！」
俺より林檎を拾えば良かったのに。
すぐに返事が出来なくて申し訳ない気分になった。
せめてこれだけはと思って林檎を拾おうとした。
立ち上がろうとした瞬間右足首が強く痛んだ。
「いっ...」
声にも出てしまって、林檎を拾っていたその人がハッと俺を見る。
「どうしたんですか？」
「ちょっと、足捻っちゃったみたいで」
へらっと笑って見せた。
するとその人の目からぶわぁっと水が溢れた。
「え、え⁉」
ビックリした。
「ごめ、ごめなさッ...」
そんな、泣かなくてもいいのに。
困ったな。どうしよう。
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作者名：碧空 | 作成日時：2013年8月18日 23時
