５−２.風紀委員長と鳥と休日 ページ7
「だから、この問題にはこの公式を……」
「……あはは」
何がおかしい、と、怒りたいところであるが、きっとこの笑い声は彼女にとって「さっぱり分からない」という意味がこめられているのだろう。
雲雀は一旦シャープペンシルをガラスに黒い金属にふちどられたテーブルに音を立てて置いた。
「何なの君は。勉強が出来ないにも程があるよね」
「すみません、こればっかりは〜」
反省した所など微塵も感じられない返答に、雲雀はまたしてもため息をつく。
一旦問題集を見直して、どんな教え方が良いのか器用にも頭の中で吟味し始めた。
当然その間Aはやる事がないため、暇になる。
先ほどまで動かしていた手がものさびしく感じられて、ペンまわしを始める。
と、ペンまわしのペンの動きに興味を持ったのか、さっきまで飛びまわったりしていたヒバードがAの手首に降りてきた。
一瞬だけぱちくりと目を瞬かせたAだったが、にやりと笑った後、手を自分の方に引きよせ、ヒバードを顔の近くにまで持ってきた。
「ヒバードだっけ？ 私の事知ってる？」
「A、A」
自分の質問に答えたのかは分からないが、可愛らしいその声に、Aの頬は緩む。
「普段の雲雀さんはどんな感じかな？」
「ヒバリ、ヒバリ。ヒバリ」
「なんか変わった事してる？」
「カワッタコト」
……駄目だこりゃ、と、笑った。
これはただ単純にオウム返しなだけだと思い、ヒバードから何か聞きだすのはやめにした。
ヒバードも飽きたのか、そのうちまた天井近くを円を描くようにして飛びまわる。
会話はできないけど見てるだけでもかわいいな、と、頬杖をつきながらヒバードを眺めていたAであったが、
「ヒバリ、Aノコト、ハナス。ヒバリ、ウレシソウ。ヒバリ、Aガ、ス」
ばさばさばさ！
ヒバードがその言葉を言い終える前に、床に大量のプリント類が落ちた。
勿論おとした張本人は雲雀である。
いや、落としてしまった、と言った方が正しい。
彼らしくもなく少し頬を染め、気まずげにおちたプリント類を眺めている。
あ、珍しいなとニヤけたAであったが、すぐに雲雀が表情を元に戻してしまったため、「あ〜あ」とわざとらしく残念がった。
「……何」
「いいえ、何でも？」
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鈴鐘草(プロフ) - レナさん» いえいえ！ 本当に嬉しいんですよー、自分が書いているものが好きだって言ってもらえるのは(＾▽＾＊) コメントを全くくれないと「つまらないのかなあ…」って不安にもなりますしねえ(笑) 本当にありがとうございます、よりよい小説を書くために精進していきます！ (2015年11月22日 23時) (
レス) id: a9e0db2ec6 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - そんな。大げさですよ！汗 (2015年11月20日 19時) (レス) id: 67d98e9ffd (このIDを非表示/違反報告)
鈴鐘草 - レナさん» わあああまた遅くなってしまいました！ 本当にそういう言葉は嬉しいです、これからも励みにさせていただきますね^^ (2015年11月20日 18時) (レス) id: 0572002cfd (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - 応援してます！ (2015年11月14日 11時) (レス) id: 67d98e9ffd (このIDを非表示/違反報告)
鈴鐘草 - レナさん» 初めまして！返信大変遅れました、すみません…。息抜きに来たのですが、コメントを下さった方がいたなんて…（感涙） ありがとうございます、大好きといって頂けて作者冥利に尽きます（´ω｀*）コメントありがとうございました、これからも頑張りますね…！ (2015年11月14日 0時) (レス) id: 0572002cfd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴鐘草 | 作成日時：2015年6月7日 22時
