１８−２．ヴァリアー達とで十年後 ページ43
目の見えない自称王子。
自分の癖っ毛をくるくると弄びながら、暇そうにしている。
そんなに暇なら何処か行けばいいのにとAは半ば呆れていたが、特に自分が目の前の男に執着したりする意味もないと判断し無視する事にした。
と、次の瞬間に轟音がしたかと思うと、すぐに耳だけでなく頭すら壊してしまいそうな程、大きな声がその場に響いた。
「ゔおおぉぉおﾞい‼
炎は出たかァ、クソガキィ‼」
クソガキ呼ばわりか、と思いつつも笑顔を向ける。
「はいー、勿論ですよー。
風と雲と霧の炎が出てきました〜」
「そうかァ」
いちいち声が大きい事に顔を顰めていても仕方ないため、Aはもう気にする事をやめ、ボンゴレリング以外のリングを声の大きな男＿＿スクーアロというヴァリアーの雨の守護者＿＿に放り投げて返した。
ヴァリアーではそんな事日常茶飯事なのか、投げた事に対して何も言わないスクアーロに少し違和感を覚えながらも、Aは先ほどから気になっていたことを質問する。
「あのう、私、本当に此処にいていいんですか？ 他の皆はイタリアにいるみたいなんですけど〜……」
「……お前はいいんだ。そういう❝予定❞だからな」
「はあ……」
予定。
それはどういう意味なのか、いまいちAには理解できなかったが、聞き返しはしなかった。
なんだか聞かないほうが良い気がしていたのだ。
その後はスクアーロによる力試しが行われた。
何故か他の人間の攻撃が時々混じっていたが、とりあえず気にしないようにしていた。
実は、此処に来てから「気にしないようにする事が増えた」ような気がするのも、当然Aは無意識のうちにやめていたのだが。
すっかり時間も忘れ日が暮れる頃には、お互い汗だくになって武器を握っていた。
Aが初めて扱う炎も使い方のせいか膨大なエネルギーを消費したため、足元も気のせいかふらつく。
それを言っていいのかどうか迷っていれば、異変を察したのかスクアーロが声をかけようとする。
＿＿が、それよりも早く、甲高い……いや、野太い声を無理やり高くした声が聞こえた。
「もうそろそろやめにしたらどうかしら〜？ もうお夕飯よ〜」
……この声には聞き覚えがある。
しかしAは懐かしむよりも、胃の中の物を吐き出したい気持ちになった。
何故なら＿＿そこにいたのは、ルッスーリアであったからだ。
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鈴鐘草(プロフ) - レナさん» いえいえ！ 本当に嬉しいんですよー、自分が書いているものが好きだって言ってもらえるのは(＾▽＾＊) コメントを全くくれないと「つまらないのかなあ…」って不安にもなりますしねえ(笑) 本当にありがとうございます、よりよい小説を書くために精進していきます！ (2015年11月22日 23時) (
レス) id: a9e0db2ec6 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - そんな。大げさですよ！汗 (2015年11月20日 19時) (レス) id: 67d98e9ffd (このIDを非表示/違反報告)
鈴鐘草 - レナさん» わあああまた遅くなってしまいました！ 本当にそういう言葉は嬉しいです、これからも励みにさせていただきますね^^ (2015年11月20日 18時) (レス) id: 0572002cfd (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - 応援してます！ (2015年11月14日 11時) (レス) id: 67d98e9ffd (このIDを非表示/違反報告)
鈴鐘草 - レナさん» 初めまして！返信大変遅れました、すみません…。息抜きに来たのですが、コメントを下さった方がいたなんて…（感涙） ありがとうございます、大好きといって頂けて作者冥利に尽きます（´ω｀*）コメントありがとうございました、これからも頑張りますね…！ (2015年11月14日 0時) (レス) id: 0572002cfd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴鐘草 | 作成日時：2015年6月7日 22時
