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「___俺、本当はお前に会いたくなかった。」
「え…………?」
さとみくんはそう言うと、下を向いてプルプルと震え出した。
さとみくんのズボンにはポツンポツン、と涙の跡が出来ていて、泣いていることがわかった。
「さとみくん……どうして?」
「俺、お前にあわせる顔なんて、ないだろ…………だからほんとは、ほんとは……」
「…………そこで、居なくなるべきだったんだ。」
はっきりその言葉を言わなくてもわかる。
居なくなるなんていうことが、どういう事なのか。
「……そんなことない、よ…………」
「…慰めてくれなくていいよ」
「…………違う、私、全然言い方上手くないかもしれないけど…でも、さとみくんのこと待ってた」
「ずっとずっと待ってた……ちっちゃいさとみくんがいっつも夢に出てきて、私に……結婚しようって言ってくれるの、あの日みたいに」
「…………!」
さとみくんは驚いたような顔をして、私を見つめた。
その目にはまだ疑いが籠っているようで、ゆらゆらと揺れていた。
「恥ずかしくて言えなかったけど……好き!…………って、こと……です…………さとみくんの帰ってくる場所はここだよ!」
嫌われたくなくて。傷つけたくなくて。
ずっと、誰かに自分の思いを素直に伝えることを避けていた。
だけど、さとみくんと居るとそんな自分がどんどん壊れてく。
言いたいことが伝えられて、素直になれて、昔みたいに笑えてる。
いつか伝えようと思っていた気持ち。
今がチャンスだったんだ。
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紫月まろ。@ばか同盟。相方:めんたいこ。(プロフ) - .゚+.(´∀`*).+゚.さん» 何度もすいません。こちらこそ素敵な作品をホントにありがとうございました! (11月29日 15時) (レス) @page42 id: 9c4501d397 (このIDを非表示/違反報告)
.゚+.(´∀`*).+゚.(プロフ) - 紫月まろ。@ばか同盟。相方:めんたいこ。さん» はい!これにて完結です((*_ _)最後まで読んで頂き本当にありがとうございました!( / ̫ т )♡ (11月29日 15時) (レス) id: e54488fe51 (このIDを非表示/違反報告)
紫月まろ。@ばか同盟。相方:めんたいこ。(プロフ) - ホントの完結、ですかね?前の最後も良かったですが『???』の方もすごく良かったです!ありがとうございました! (11月29日 15時) (レス) @page44 id: 9c4501d397 (このIDを非表示/違反報告)
紫月まろ。@ばか同盟。相方:めんたいこ。(プロフ) - .゚+.(´∀`*).+゚.さん» いえいえ。作品完結おめでとうございます。そしてお疲れ様でした。楽しませて読ませていただきました。もう1度読んできます! (11月27日 20時) (レス) id: 9c4501d397 (このIDを非表示/違反報告)
.゚+.(´∀`*).+゚.(プロフ) - りいさん» コメ返遅れて申し訳ありません!m(__)mいつも読んでいただきありがとうございます!嬉しいです(ᐡ o̴̶̷̥᷄ ̫ o̴̶̷̥᷅ ᐡ) (11月27日 18時) (レス) id: e54488fe51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:.゚+.(´∀`*).+゚. | 作成日時:2023年5月16日 23時