また君に会えたら【桃】

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「じゃ、帰ろうぜ。もう仕事はいいんだろ？」


「あ、うん！じゃあね、ころんく………」

「ま、ま、待って！！ボクも一緒に帰ります！！！」



私たちが帰ろうとすると、ころんくんが慌てて止めに入る。

まあ確かに、一人で帰るのは寂しいもんね。




「うん、じゃあころんくんも一緒に帰ろ〜」



私がそう言うと、ころんくんはぱあっと明るい表情になって、コクコクと頷く。




…………さとみくんと一緒に下校するの、何気に初めてだなあ…。








「ころんはさっきから敬語だけど、一年なの？」

「そうですけど………」

「別に敬語じゃなくていいのに……な、A。それに、さとみでいいよ。」

「あ、それ私も思ってた〜！」



私がさとみくんの言葉に便乗すると、ころんくんは少し困っていた。

確かに、ずっと敬語で話していた先輩からいきなり敬語やめろなんて言われたら、戸惑うだろう。




「……………じゃあ、さとみ…くん、と………A…ちゃ…………いや、A先輩。」


「流石にそこは難しいか。」

「うんうん、でもさとみくんところんくんが仲良くなってくれて嬉しい！」


「も〜っ！二人してボクのこといじんないでよっ！！」




怒ってるけどちょっとだけ嬉しそうなころんくんの顔が、夕陽に照らされて更に赤く見えた。

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