【男主】アカツノ２【名前固定オリジナル】 (ページ3)

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「アカツノ」の後ろを歩いていると、「彼」は右に曲がり立ち止まった。スパークもそれと同時に立ち止まる。

スパークの目の前には１つの扉がベージュ色の壁についており、銀色の光沢を放つドアノブを見ると、赤黒いものがついている。かなりドロッとしているのが見て分かったので、誰かの血がこびりついてるんだとスパークは思う。

扉の方に目を向けると、全体的に黒ずんでいるからさびてるのも見てわかる。そして薄緑色に色あせてボロボロだった。木がだいぶ古いため劣化してるのだろう。

だが彼が３番目に驚いたのは、ドアの下の方についている人の手形だった。その手形は赤く染まっており、しかもひとつではなく５個の手形がくっきりとついている。これは震えるほど怖かった。

「アカツノ」はこちらを振り返ってニタリと微笑む。そして「彼」は自分の持ってる松明(たいまつ)に着火していた真っ赤な炎を握りしめ、消してしまった。

辺り一面真っ暗になり、扉の色や「アカツノ」の顔さえ見えなくなる。まさにここは何も見えない闇の世界にぴったりだろう。

スパークはきょろきょろとあたりを見回すと、誰かの声が闇の世界から聞こえてくる。自分に声がそっくりだから、「アカツノ」だと思うけれど。

【ルールはとっても簡単。この扉の中に入り、川沿いまで歩く。そして川にそりながら５０ｍ歩く。ただそれだけでいいんだ】

「か、簡単そうだね。俺、やるわ。度胸を見せてやるか～。覚悟しとけよ」

口で言うのは簡単だけれど、扉を開けた瞬間彼の足は凍りついてしまった。何も言うことができず、ただただ後悔しかない。