【名前固定オリジナル】アカツノ【男主】

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モートはうなだれて犯行を認めた。しかし目には全く涙を浮かべておらず、犯罪をしたという自覚はないように見える。


そんな平然な顔をしている彼の近くにライチがのこのこと歩いていき、金髪の頭を軽くたたく。そしてライチはささやくようにつぶやく。


「モート、そりゃあ嘘の話だ。彼女は俺の主人を殺しちゃいない。彼は自害したんだ。首を縛って命を絶ってしまった。理由は分からないが、自分が嫌になったからだろう。それを第一に発見したのがクディアさんだった。お前はただ勘違いしただけさ」


彼の透き通る声を聞いて、モートは泣いてしまった。目を真っ赤に充血させて、大人げのない声を上げている。


しかし彼はそれを認めることができず、なぜ教えてくれなかったんだという後悔よりもライチの復讐心の方がメラメラと沸き上がる。


モートはこぶしを震わせて、汗水たらしながらズボンのポケットに手を向ける。彼は小型ナイフをケースから出して、隣にいたサファイアの首に当てた。彼女は完全に捕らえられてしまい、身動きが取れなくなる。


「この女を人質にしてやった。来るな。これ以上くると、お前らも殺すぞ！」


とよくありそうな脅しの言葉を言って、後ろへと下がっていく。


「俺を食べてもおいしくないですよ！」

と言いながら暴れているサファイアと

「お前なんか食わねえよ」

と恐れおののいているモート。


この２人はあまり相性が良くないようだ。
(相性の問題か！？ これは)




サリーは腕を縛られており助けることはできず、手が空いているのは数人の捜査官とガルバンと「アカツノ」だけである。「アカツノ」が炎をふかしてモートだけを焦がそうとしたが、ガルバンに止められた。


「待て、『アカツノ』。君の能力はすごいと思うけれど、私に任せてほしい」

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