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策士の罠にハメられて ページ3

樹から[いつもの居酒屋!もうこーち酔っ払うとホントめんどくせぇから早く北斗連れて帰ってよ!ついでに飲んでってもいいけど!!!]

と言われて一方的に電話を切られた。


しょうがねぇな、という気持ち半分に高地は俺の恩人でもあるのでこういう時くらい俺がなんとかしないと、疲れてるけど頼りにされて嬉しいという天邪鬼な感情で足を進める。




いつもは通学時も帰宅時もイヤホンをしてラジオを聴いている。

今日も帰宅するまでラジオを聴いていたが今はして、いない。あれ、?イヤホン…は玄関の棚に置いたんだっけ?それより早く行かないと。

"いつもの居酒屋"がアパートから近いからだろうか、ただ忘れたのか、何故だかわからない。きっと理由なんてなかった。必然だったのかもしれないし運命だったのかもしれない。








そのちょっとした事が俺の人生の歯車を掻き乱そうとしていたなんて、俺は当たり前に気づいていなかった。







空っぽの耳にはストレートに街の音が入り込む。
たまにはいいな。こういうのも。




「あっ!北斗!待ってたよ!!!何飲む???」




泥酔高地の相手に疲れた様子の樹が俺にそう尋ねつつ、アイコンタクトで(オレの代わりに相手してくれ!)と切実なメッセージを送ってきたように見えた。
結局、飲まずに高地を引き連れて退散では済まないみたいだ。



「じゃあハイボールで」












「そういえばコーチ今日オレんち泊まるらしいんだけどみんなも泊まる?」



ジェシーがそう口を開いた瞬間俺を含めた高地以外3人は「「「ハ?!」」」と珍しく口を揃えた。

それもそうだ。高地とジェシーが仲良いのは知ってる。よくお互いに泊まったり泊めたりしてるのも知ってる。けど今日に関してはわからない。


「なんでさっき北斗に電話した時言わなかったの?!(笑)」

さすが樹、俺の気持ちを代弁するかのように突っ込んだ。


「だって、高地連れて帰るっていうミッションがないと北斗来ないかもなぁって思ったからさ!5人で飲みたかったし!AHAHA!!ごめんねほくちゃん、許してぇ〜!(笑)」

そうだった。ジェシーは意外と策士なんだった。一本やられたな。

「なんかそう思わせちゃってごめん(笑) みんないるって聞いてたらバイト先から直で向かってたよ。明日は俺2限からだし。」


「それなら北斗も心置きなく呑めるね!」

慎太郎があまりにも無邪気な笑顔でそう言ってくるもんだから俺は頷くことしか出来なかった。

こーちという男→←上京三年目ボーイ



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しば(プロフ) - ぽんさん» 報告ありがとうございます!以後気をつけます!また何かありましたらコメントお願いします^ ^ (2020年9月22日 0時) (レス) id: 4f2125b82d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しば | 作成日時:2020年9月21日 23時

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