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「A」

『うわ!?びっくりさせんなよ傑』

「高専にせっかく来たのに私に会っていかないなんて寂しいじゃないか」


しくしく、と泣くふりをしながら近付いてしれっと抱きつきに来る男。いい加減この距離感バグってるのどうにかして欲しいんだが……


『そろそろ京都姉妹校交流会だろ?俺に構ってる暇なんて無いだろ』

「いーや、Aとの交流が最優先だからね」

『へーへー、そうでっか』

「今だからこそ東京にいるけれど、仕事で色んなところ行ってしまって会えないんだから、会える時に私は会いたいよ」


思ったけど、本当にこの男オープンになってきてるな。高専時代じゃ考えられない程にベタベタとしてきている。


『俺も傑と今よりもっと一緒に居たいよ』

「え、Aそれって」

『勿論悟とか硝子とかも一緒で……って、なぁんでそんな落ち込むか』

「Aは私を弄ぶのが上手いよ……」

『もてあそ…!?』


そんなつもりは一切無いんだがと反論しようとしたら持ち上げられてどこかへと歩き始めた。何が何だか分からず、「おい!」やら「どこに連れてくんだよ!」と背中を叩いても何も喋らずに歩みをとめない。

どこかまずい気がした。力ずくでも止めるかと思いっきり拳を振り上げた時だった。進行方向から声が聞こえた。


「何してるんですか夏油先生……」

「や、恵…ちょっとAに教えないといけないことがあるみたいだから」

『恵か!離せ〜!バカ傑!』


思いっきり拳を振り下ろし片足を蹴りあげれば、当たり所が悪かったらしくすぐに手は離された。その場に蹲った傑を見て、流石にやりすぎたと思って「大丈夫か?」と心配すれば真正面から抱き着かれた。


『グァー!!お前!!人がやりすぎたって心配したのに!!』

「フフ、相変わらず可愛いね」

『可愛いって、おま、てか、恵!恵は!』

「あぁ、呆れてどっかに行ってしまったよ」


その後恵が夜蛾先生を呼んできてくれたみたいで、傑にゲンコツを落として開放された。

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雪だるま - 続編おめでとうございます!更新楽しみにしてます! (2021年4月10日 15時) (レス) id: db12e25c78 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 続編おめでとうございます!これからも、更新頑張ってください! (2021年4月6日 11時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:杜若 | 作成日時:2021年4月6日 7時

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