１５ ページ16
『あ、あちゃ〜……買い忘れだ。スーパー行ってこないと』
｢お姉さんお買い物行くの？私も行く！｣
『津美紀ちゃん行こっか……五条悪いんだけど恵くんが風呂上がってきたら買い物言ったことだけ伝えてくれない？その後帰ってもいいからさ』
｢……わーったよ、行ってこい｣
『ありがと！まじ感謝！行こ、津美紀ちゃん』
アイツの子供と手を繋ぎ外に出ていったA、俺は別にあいつに対して特別な感情を持っているわけでも何でもない。ただ、Aの師匠というアイツを俺が殺した罪滅ぼしのようなものだ。
アイツ自身は人を殺しまくっているのだろうから、死んでも構わないのだろうが、Aが悲しんで居るのは少し見ていれなかった。
本当の家族から絶縁されてもヘラヘラとしている癖に、なんの血の繋がりも無いアイツが死んだ時は悲しいんでいたAに。
｢お前まだ居たのか、津美紀とAさんは｣
｢あの子達は、材料が足りないとか言って買いに行ったよ｣
｢……あっそ｣
そういえば、父の死を伝えられたと言ったが、あの事も聞いているのだろうか。アイツはAに取り憑いていると。
｢そう言えば、君のお父さんの事だけど｣
｢Aさんに取り憑いていること？
それなら知ってる、Aさんは隠してるけど、アイツを１回見たから｣
｢見た？｣
｢…数週間前、Aさんが泊まった時｣
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿
電気が微かに着いているAさんまだ起きてるのか。
ゆっくりと戸を開き中を見ると、椅子に座って机に腕を組むようにして寝ているAさんの姿が見えたのだが、その彼女に布団をかけようとしている人物に目が入る。
｢おま｣
そこに居るのはどこからどう見ても親父、だが、片腕が人のようなものでは無いことから人では無い、つまり霊的ななにかなのは確か。
すると俺を見て、人差し指を立て自分の口元に当てた。静かにするようにと伝えているようだ。
自分が死んだせいでAさんが悲しんだのに、その人間が取り憑いているのか、とその顔面をぶん殴ってやろうかと思ったが、スっと消えてしまった為何も出来なかった。
きっとAさんは、あいつに取り憑かれているのは知っている。でも俺達に言わないのは、配慮しているからだろう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 698人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
七巳流 - 答えられないのだが、パスワード教えてくれ。 (2022年7月16日 12時) (
レス) @page33 id: 5347ef430e (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - 完結おめでとうございます。素敵な小説でした。次の作品「10譛?1譌･19譎よｸ玖ｰｷ-繝上Ο繧ｦ繧｣繝ｳ」のパスワードを教えてください。 (2021年7月14日 7時) (レス) id: be99c0bfdf (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 完結の後話も甚爾さんと夢主さん絡みの事なのでしょか？ 見れないですもっともっと出来れば二人の事見ていたいです (2021年7月13日 1時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
つばめ - 悲しい所もあるけど甚爾さん達の所もっともっと続きが見たい甚爾さんと五条さん絡みも (2021年4月29日 1時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
杜若(プロフ) - マリアさん» コメントありがとうございます！甚爾さんの話書きたすぎてこじれた結果がこの作品です……のんびりゆっくり更新しますので気長に待ってもらえれば嬉しいです…… (2021年4月4日 12時) (レス) id: 06c98d5373 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：杜若 | 作成日時：2021年4月3日 9時
