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『驚く程決まんないじゃん』
校内のとある一面。
在り来りな写真しか取れずに、パソコンの前で唸っている。
そういえば、メイが言っていた赤司クンのことをふと思い出す。バスケ部の部活中の写真、案外良さそうなものになりそうだと思った私は、親戚の彼に直ぐに連絡をする。
A今日、バスケ部に写真撮りに行ってもいい?
.急だな、別にお前だけならいいぞ
Aありがとう〜!新聞部の写真に行き詰ってたから!!
よし、今日の放課後は、バスケ部に行くこと決定。その前に曽根先輩に今日は写真を撮りに行くから遅れることを伝えないと………
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体育館……確か、第一って聞いたけど、練習中で入りにくい……。都合よく誰か出てくれればいいが、と願いが届いたのか丁度多分マネージャーの女の子が一人出てきた。その女の子とバッチリ目が合い、私が肩から下げているカメラを見てか、あっ、と声を漏らした。
「もしかして、撮影にこられた、新聞部の方ですか?」
『あ、話聞いてますか?』
「ちょっと呼びますね……虹村さん!さっき言ってた女の子来てますよ!」
練習中の彼は、こちらを見るとすぐに走ってきた。練習をしていたせいか、汗が出ている。私の目の前に来た彼は、よく来たなといつものように頭を撫でてくる。
『頭撫でるのはやめてください……学校では、先輩後輩だって言ったのは貴方でしたよね、虹 村 先 パ イ』
「おぉ、悪い悪い癖だ。しかし、本当に写真好きだなお前。」
『……はぁ、修造兄さんがバスケなんて……なんか、似合わないね』
「うるせぇわ、コーチからも許可は取ってる、練習の邪魔になんねーようにな。二階上がりたかったらそこの扉入ったら階段あるからよ」
分かったと頷くとまた頭を撫でられ、彼は練習に戻っていった。
さてと、カメラの準備をしようとカメラを触っていると横からすごい視線を感じた。先程のマネージャーの子とは別の子で、桃色の髪が特徴的だった。
『あの、何か?』
「あ、いえ!その、虹村先輩の妹なんですか?」
『……あぁ、いえ、私とアレは従兄妹なんです。』
邪魔にならないよう写真は撮りますので、と頭を下げ、とりあえずはじめは2階に行くことにした。
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作者名:杜若 | 作成日時:2020年8月20日 20時